鈴木新太郎氏「仙台湾のアジビシ」初チャレンジ!

宮城・編集部

ここ最近宮城県ではマダイ、タチウオ、ケンサキイカ、アオリイカなど、一昔前は聞かなかった魚やイカが「普通」に釣れるようになり、その釣れっぷりは全国から注目を浴びるほどだが、そんな中ひっそりと!?カレイ釣り世代を中心に人気を集めているのがマアジだ。特に大きさは、尺超えは当たり前で時に40cm、50cmと、いわゆるメガアジ、ギガアジと呼ばれる大物も交じるほど。その話にいち早く飛びついたのは東京湾のLT(ライトタックル)アジ釣りの草分け的存在、シーガーインストラクターの鈴木新太郎氏。「現地の動画とかチェックしたけど、ポテンシャルは計り知れず、まだまだ人気が出そう!」と興奮気味で、早速5月末、宮城県閖上港出船の「蔵王丸」に乗り、仙台湾での初実釣となった。

〇仙台湾アジビシ事情

出船前、まずは現地のアジビシのスタイルを知るべく、新太郎氏は蔵王丸の大友貴男船長に話を聞いた。その内容はこちら。

・仙台湾では昔からアジは釣れていたが、専門的に狙い始めたのは6~7年前
・基本的には「底から5m」という具合にタナを指示し、底からそのタナまでの範囲を釣る。指示ダナよりも上に合わせるとタナボケしてしまい同船者に迷惑をかけるので禁止
・ツケエサは付けず、夜光やケイムラのカラー針を使用
・アジの他、メバル、ハナダイ、マダイなども釣れる
・40~50cmの大型も釣れるので仕掛けのハリスは太めの3号

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魚探の反応を見ながら全体が釣れるようにタナを指示するので、船長の指示ダナには必ず従う

これらに関して新太郎氏は、「タナの取り方など釣り方に関しては東京湾とあまり変わらないが、関東では1.5~2号のハリスがメインなので太さが違う」とのこと。東京湾ではある程度ハリスが細くないと食いに影響するが、ハリスが太くても食いが落ちないのは、それだけ魚影が濃い裏付けだろうとのこと。

〇新太郎氏のタックル

竿:LTアジ用 リール:小型電動
ミチ糸:シーガー「PEX8」1.5号
ビシ:アンドンビシ(金属網製)40号
天ビン:LTアジ用30cm
クッション:φ1.5mm・20cm
仕掛け:全長2m、2本針
ミキ糸:シーガー「グランドマックス」2号
ハリス:シーガー「グランドマックスFX」1.75号→「グランドマックス」2号
針:むつ針10号(カラー:夜光、白)

〇期待の第1投目から!

釣り場までは約1時間の航程で、ポイントは大型魚礁周辺水深36mライン。船長的に今回1つ不安があるとすれば、台風1号通過による外洋からのウネリで底荒れがしていないかということ。底荒れすると、大型魚礁の真上にベイトが固まり、それをアジが偏食し仕掛けに見向きしなくなるらしい。

午前5時30分、投入合図が鳴った後「下から8m」と船長からアナウンス。40号のビシカゴにスプーンでアミを詰めるが、あまりきつく詰めるとアミが出てこなくなるので、適度に隙間をあけると良い。イメージとしてはご飯を茶碗に軽くよそう感じとのこと。

仕掛けを投入したらまずは必ず着底させて起点を決め、リールを巻いて一旦2~3m程底を切る。次にビシッと鋭く竿をシャクって、マキエを出し、リールハンドルを1回巻く。これを3セット行ってから竿先がブレないようにしばし静止させた。これでマキエの帯を作り、そこにカラー針を紛れ込ませ、アタリを取るイメージ。すると約5秒後、竿先がやや引き込んだ。「お、食ったよ。このアタリ堪んないね! タナは下から4m位」と新太郎氏。編集部の「何の魚ですか?」の問いに「これは間違いなくアジの引き」とニンマリ。いきなり1投目で30cm近い良型アジをキャッチした。

〇タモ掛けの目安

次の1投は、先ほどよりもタナを上げて5mからシャクリをスタート。「船長の底から8mという指定されたタナの範囲内で、数とサイズが伸びるタナを作る、見つけるのがこの釣りの面白さ」と新太郎氏。と、解説しているうちに再び竿が引き込まれた。その最中、隣の釣り人は良型を取り込んでいるのを見て「隣のもデカい。仙台湾のアジはデカいね!」とそのサイズに驚く新太郎氏。そして水面下には2匹の銀影を確認。「今度はダブルだ!」と抜き上げ! が、大きいほうの1匹が落ちてしまった。「口が軟らかい魚だから、ここまでサイズが大きいとなおさら重みでバレやすいね」と新太郎氏。バラシ対策としてタモを持参している同船者も多かった。

「勿論、1匹1匹タモ掛けして確実に取り込む方法もありだけど、入れ食いの時はできるだけ使わないほうが手返しは早いので、必要な時にだけタモ掛けするのが理想。水面下にアジが見えたら、体側の銀色が幅広く見えて横になって浮き上がってくる時は口横の軟らかいカンヌキに針が掛かっているのでタモを準備する。背中の黒い部分が目立つ時は硬い上アゴに掛かっているので抜き上げる、という具合に判断すると良い」と新太郎氏。

「ああああ、やばいやばい」と声が聞こえてきそうなマダイとのやり取りがスタート!

〇アジビシでのレコード魚!?

その後もほぼノンストップで25~30cmクラスが入れ食い。仙台湾のポテンシャルの高さを存分に体感する新太郎氏だったが、さらなる衝撃ヒットが! ストラクチャーとなる魚礁が近づいたのかゲストフィッシュのメバルが釣れた後、竿をシャクってからすぐに重みが乗るアタリがあり、アワせると明らかにアジとは異なる強い引き込みがあった。「サバか」と一瞬言いかけた後、それとは一線を画す三段引きと時折叩くような強烈な引きが襲った。船底まで竿を送ってドラグの出を促し、すぐに竿を立ててタメが効く態勢を整える。ハリスは東京湾スタイルの細号仕様で、シーガー「グランドマックスFX」1.75号とのことだが、竿の先端から竿尻まで1cmも無駄にしない、竿のタメを活かしたまるで磯釣り師のようないなし。ゆっくり慌てず引きを楽しむかのように魚の体力を徐々に奪っていくと、ついにマダイは観念し水面に浮いた。

見事な魚体と見事な恵比須顔!

そのシーンを多くの同船者が見守っており、「おお!」「凄い!」「アジビシの時に見た中で一番デカい」と、驚愕と称賛の声が上がった。サイズを計ったところ66cm。「やっぱりグランドマックス(FX)は強いね~」と、新太郎氏はしみじみ語り、その信頼度をさらに高めていた。

しかし、さすがにこのファイトで仕掛けにはかなり負担を掛けたので、仕掛けを交換。その後、ハリスを1.75号から2号に太くしたが、それでも40cmクラスのサバが何度か掛かると、切れることはないが絡まって解くまでに時間がかかり、解いてもヨレが若干残るのが気になった。「もっとデカいアジが掛かる可能性と、マダイやアジなどのゲストもデカいことを考えれば、確かに3号くらい必要だね」と、船長の話に納得した新太郎氏だった。

開始からわずか1時間のうちにアジが入れ食いとなり、仕舞いには良型マダイまで釣れて、既に満たされた新太郎氏だったが、その後も仙台湾アジの歓迎は止まらず、釣れ続けたのだった。正確に釣果をカウントしていないが、40匹程はいたのではないだろうか。その殆どが30cm前後の良型だから釣り応えは堪らない(この日の竿頭は52匹、最大42cmだった)。釣行後、新太郎氏は「想像以上のポテンシャルだったが、同船者の話ではこれでも小さいというから是非また来たい」と語り、すっかり仙台湾アジビシの魅力に虜になった新太郎氏だった。

これでも全然小さいというから末恐ろしい仙台湾のアジ

【取材協力:蔵王丸(閖上港)】

※鈴木新太郎氏の釣り方の詳細は近日動画で公開!

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釣り東北WEB編集部

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