自然豊かな東北には大小様々な河川がある。
子供の頃は、釣りというより網、いや帽子や素手を使って魚採りをしていた。何がそこにいるのか、どうしたら採れるのかなんて想像できず、無駄なことを夢中でやっていたように思う。それが大人になった今ではそこにどんな魚が棲んでいるのか、どうやれば釣れるのか大体察しがついてしまう。それはある意味悲しいことなのかもしれない。
「あの頃のワクワク感を取り戻したい…」
そんなオッサンK、S、Mの3名(以下、略してオッ3)が集結した。
そうだ、天然アユを探してみよう
オッ3の今回のターゲットは放流実績のない川に棲む紛れもない「天然アユ」。そこにアユがいるかどうかも知らない川をめぐり、しかもやったことがない釣れるかどうか分からないアユルアーで釣るという無謀極まりないチャレンジ。釣れるも本望、釣れぬも本望。このくらいの刺激がなければ感度の鈍ったオッ3の心の琴線には触れないのだ。
まずはアユがいる川を探さねば始まらないが、家庭と仕事を持つオッ3に許された時間は少ない。しかし、そこは伊達に長く生きているわけではない。これまで蓄積したネットワークを駆使し、有力情報を入手する。まあ、殆どが「昔あの川で見た」とか「あそこなら居んじゃね?」とかあまりあてにならないものであったが…。
それでもとりあえず3~4河川の候補を絞り込み、向かったのだった。
○アユルアーでの注意点
・漁協が管轄する河川では遊漁券が必要となります。また、河川によってはアユルアーを禁止している所もあるので事前にチェックしましょう。
・漁協がない川も県条例(漁業調整規則)が適用となりますので、遊漁期間などの規則を守りましょう。資源も限られますので、乱獲しないようにしましょう。
そうだ、天然アユを探してみよう
オッ3の今回のターゲットは放流実績のない川に棲む紛れもない「天然アユ」。そこにアユがいるかどうかも知らない川をめぐり、しかもやったことがない釣れるかどうか分からないアユルアーで釣るという無謀極まりないチャレンジ。釣れるも本望、釣れぬも本望。このくらいの刺激がなければ感度の鈍ったオッ3の心の琴線には触れないのだ。
まずはアユがいる川を探さねば始まらないが、家庭と仕事を持つオッ3に許された時間は少ない。しかし、そこは伊達に長く生きているわけではない。これまで蓄積したネットワークを駆使し、有力情報を入手する。まあ、殆どが「昔あの川で見た」とか「あそこなら居んじゃね?」とかあまりあてにならないものであったが…。
それでもとりあえず3~4河川の候補を絞り込み、向かったのだった。
唯一救いはアユの習性。ある程度居る場所が決まっているし、直接目視もしやすい。大抵は、石が豊富で流れがあって波立っている、エサとなる良質なコケ(水垢)が付きやすい瀬周りにアユは着いている。偏光グラス越しにそのような波立ちのある場所やその前後にピントを合わせれば、不自然に動くアユが見えてくる。またアユが見えなくても岸際にある石を見てコケの食み跡の有無でも居るかどうか判断できる。
一河川目。空地に車を停めて橋の上からチェックしようとしたところ、第一村人発見。じいさんから「何探してら?」と声をかけられた。「アユ探してだ」と答えると、「なんとこごさはいねや~。子供の頃だば見だげどな~。それにあれ、河口のどごで工事してだもの。あそっから上がって来れねべな。おいだば毎日散歩して…」と話が終わらなそうなので、失礼なく話を切っておいとまさせていただいた。何せオッ3に許された時間は少ない。
一応、同じ川の2km程上流を見てみる。石もしっかり入っており、水色も良く、流れも良さそうで雰囲気は良い。しかし、ウグイの群れは見えたが、アユらしき姿はなく、ハミ跡もない。やはりじいさんの言う通りのようだ(人の言うことは素直に聞くもんだぞ、オッ3)。
次は街中を流れる川というか秋田でいう「へげ(=用水路)」。生活排水がガンガン流れていそうなシチュエーションで、到底アユが居るとは思えないが、ここは間違いなくいるという極秘情報があった。長年培ったオッ3の情報網をなめてはいけない。
と、確かにアユの群れはそこにいた! ウグイも居るが明らかにアユ。しかも20cmはある。流れも石も殆どなく、底は砂利と、とてもアユが縄張り意識でアタックしてくるようには思えないが、早速釣りを開始してみる。
アユルアーのタックルは次の通り。
【タックルA】
ロッド:ラグゼ「舞香S810ML-solid」
リール:小型スピニング
ライン:PE0.8号
リーダー:フロロカーボン3号
ルアー:アユ用10cm
針:がまかつ「舞香 3本ヤナギ T1 貫チラシ」7号
【タックルB】
ロッド:ラグゼ「舞香S96M-solid」
リール:小型スピニング
ライン:PE0.8号
リーダー:フロロカーボン3号
ルアー:アユ用10cm
針:がまかつ「ワンデイパック 舞香 3本錨 T1 全」7.5号
オッサンKが【タックルB】で先陣を切る。へげには降りられないので土手の高い位置からアプローチ。ルアーを上流に向かってキャストし、リップに水を噛ませブルブルと泳ぐようにトレースしたところ2、3匹が猛アタックしてきた! ヒットには至らなかったが、これはなんだかいけそうな気がする! 次の1キャストはロッドをさっきよりも下に倒し、かつ早巻きして底を小突くようにトレースしたところ、また何かがチェイス…からのヒット! 正体は15cm位のアユ…じゃなくウグイ。それでも魚が釣れたことにオッ3は少年のように大盛り上がりだった。
その後、あまりにもポイントが狭過ぎて即効で場荒れし、全ての魚がオッ3を無視するようになった。上流のほうも見てみたがポイントにならず。もう1つの候補の川は距離的に時間が足りないということで終了…と思ったが、グーグルマップを見ていたオッサンMが「割りと近くにもう1つ川がある」とファインプレイ。
割りと急こう配な川で、河口から300m程で渓流のような様相。久しく雨が降っていないことでかなり渇水していたが、水色良し、石良し。
オッサンM「あ、何か泳いでいる!」
オッサンS「ヤマメすかね?」
オッサンK「いやアユだ! しかもめちゃくちゃやる気ありそう!」
瀬の直下から開きに入った石を縄張りにした数匹のアユがライバルを蹴散らそうとグワングワン追い回していた。これは見るからに掛かりそう。アユに悟られない距離からアプローチしたいところだが、川幅の狭さ、流れの角度、周辺の地形やボサがそれを許さない。時間もないので、ポイントが潰れる覚悟でアユが居るポイントまで3mの至近距離まで近づく…おお、平気で目の前でバンバン追い回している! 普通なら考えられないが、おそらくは誰も釣りをしていないので警戒心がないのだろう。
まずはオッサンKが【タックルB】でチャレンジ。
1投目、瀬の頭からルアーを入れて泳がせる…反応なし。
2投目、もう少しタイトに瀬の頭ギリギリにアプローチ…反応なし。
3投目、今度は瀬の開きにある石にリップをガンガン当ててみる…
これにアユが猛アタック! そしてヒット!!
オッサンK「きた!」
オッサンS、M「おおおお!」
20cmあるなしの天然アユをキャッチ!
しかし、これでは終わらない。狭いポイントなので場荒れしてもう釣れないだろうと思ったら、オッサンMも【タックルA】でやってみたところ一撃ヒット!
入れ替わりで再びオッサンKが入り、もしかしてこれで釣れるかも…と「エイトトラップ」を試したら本当にヒット! まさかアユでエイトトラップが効くなんて…天然アユのやる気に驚かされた。
依然アユは追い回しており、まだ釣れそうではあったが、ほどほどに納竿とした。正直アユを見つけることすらできないと思っていたのが本当に釣れるなんて…想像を超える出来事に感動するオッ3だった。
「また、別な旅に出ようぜ」
童心を取り戻すべく、オッ3の夢は続くのだった…。