【連載】鯵道楽(あじどうらく)#2秋田港北防波堤アジング

秋田/佐藤浩

アジの釣り方と食を極めてみたい! そんな観点からスタートした連載「鯵道楽」。連載タイトルはお気づきの方も多いかと思うが、秋田の家庭には必ずある万能つゆの東北醤油(株)「味どうらくの里」をインスパイアしたものである(笑)。第2回目の今回は地元で人気の秋田港北防波堤有料釣り場に向かってみることにした。

デイアジングを楽しめる北防へGO!

秋田港北防波堤(秋田市)で良型アジが爆釣と北坊ウェブサイトにアップされていたので向かってみることに。同サイトは当日の朝イチから釣果が更新されるので、他の釣り場がダメなら、サイトの情報を元に向かえるので便利だ。

男鹿側はコマセのサビキの方が多いので、アジングならパイプライン側が良いとアドバイスを受けたが、南東の風7mとなかなかの強風。波が立ってないのがせめてもの救いか? 

北防波堤のパイプライン側
男鹿側

1.5gのジグヘットをセットしスタート。着水からフォール中にラインが風で流される。果たしてアタリは取れるのか? 心配をよそにコツコツとアタリの感触が伝わり、小型だがアジをゲット! それからコンスタントに同型がヒット。15cm位が揃いそうなので今宵は南蛮漬け一択だろう(笑)。

今回の釣行は、おNEWのラインを用意したので気分も上がる。それはVARIVAS「アジングマスター[エステル](LEMONi)」0.3号にショックリーダーの同「アジングマスターショックリーダー[フロロカーボン]」1号の組み合わせだ。ここまで使ってみたところ、強風下でも風にはらんだラインの軌道がはっきり見えて、水切れも良くアタリが驚くほどよく分かる。この日のようにタフコンディションには最適なラインだ。

小型のアジは連発!

良型アジを狙ったが、釣れたのは?

サビキ釣りの人やフカセ釣りの方のコマセが効き始めてくるとアタリが遠のく。そこでコマセの効かない人の少ない先端付近のパイプライン側に移動すると、良型がヒットするが続かない。

良型もヒット!

狙い方を変えて防波堤際をトレースしてみたら良型のメバルがヒット! 続いてクロソイ! カサゴは飽きない程度にアタリがあり、北坊は貴重なデイゲームのアジングを楽しめる場所だが根魚を狙ってみるのも楽しい!

根魚は刺身用に3種3匹ずつキープして、今宵?いや、南蛮漬けと根魚の刺身は一晩寝かせたほうが良いので翌日の夜の肴には十分なので納竿してアジをさばこう。

メバル
クロソイ
カサゴ

魚のさばき方の基本を私に教えてくれた先生

魚を釣って料理するといった記事を書いているが、お断りしておくが料理は全然ダメな人間である(汗)。そんな私が料理原稿を書いているのはどうかと思うが、実釣だけが釣りの楽しみでなく、釣具屋で道具を購入するところから釣りは始まっている。

その全てを楽しもうとハンドメイドルアーに傾倒していた時期もあった。キャッチ&リリースの釣りをしていた頃は、帰って道具を片付けて終わりだったのが、釣った魚を料理することにより、より楽しくより深く魚と関われるようになった。特にアジは美味しい魚なので、アジ小出刃を買って、いっぱいさばき、魚のさばき方の基本を私に教えてくれた先生のような魚である。

さてと、先生をさばいていく
アジ用の小出刃

南蛮漬けと刺身の食べ比べ

今回は南蛮漬けなのでゼイゴを落としワタとエラを外すだけなので超簡単。久しぶりに玉ネギを切ったが相変わらず目に染みる。多分、調べれば回避方法があるはずだが、そこは面倒なので一気に涙を流しながら根性で切り上げる(泣)。

ニンジンも切るが、それにしても野菜を切るのは下手だなあ(笑)。切った野菜は味醂・日本酒・酢・醤油・砂糖・唐辛子を鍋に入れて煮込み、漬けダレにするのだが、どうしても日本酒を多めに入れたくなるのは呑んべえなら理解していただけるだろう(笑)。

あとは片栗粉をまぶしてアジを揚げたらタレにジュワ~っと漬けて完成! 一晩寝かせた方が絶対に美味しい。大きなアジと根魚3種も食べ比べようとサクにして、こちらも(特に根魚は)寝かせたほうが間違いないので、翌日の楽しみと封印しようとしたら家族から今日食べたいと圧力があったので、仕方なしに(喜)今宵の酒「一ノ蔵・青露純米酒」開封!

アジの南蛮漬け
お刺身4種盛り

この酒はクセがなく爽やかな味わいで、甘酸っぱい南蛮漬けに間違いないはずが、やはり漬かりが浅いせいで骨が硬く、身しか味わえない…。ならば刺身を食べ比べようとしたら、アジは分かるが、メバル・ソイ・カサゴは切り分けてはいるが酔っ払いにはどれがどれだか分からない始末。多分、大きかったカサゴが美味しかったような(笑)。まぁ、この日も早朝の釣りから料理〜晩酌に至るまで、まる一日、魚っこちょして遊んだ一日は、心地よい疲れに包まれて気持ちよく酔えた!

今宵の酒は「一ノ蔵・青露純米酒」

翌日は一晩漬かった南蛮漬けを食べると骨まで柔らかく最高! 本当は一週間位アジの味の変化を楽しめるのだが、2日目にして完食(泣)。これはまた北坊に行くしかないだろう!

WRITER

佐藤浩

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秋田県在住。渓流やサクラマスといったルアーフィッシングにこだわりを持ち自然と向き合ってきたが、歳を重ねるにつれ、他の魚も釣ってみたい欲が増し、「酒魚放浪記」の連載スタートと共に、今では魚種、釣種問わず魚を追いかけている。

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