「海峡真鯛にもバッチリ!」佐藤偉知郎納得の新型PEライン

青森/編集部

青森県竜飛崎~津軽海峡周辺の激流に潜む大マダイをこよなく愛す、佐藤偉知郎氏

 ラインは言うまでもなく魚と釣り人をつなぐまさに生命線。その釣りの特性や釣り人のスタイルによって、主にナイロン、フロロカーボン、PEの3種類が使い分けられているが、近年は同じPEラインでも撚りの本数やコーティング法の異なるタイプが増えてきた。


 そんな中、今季バリバスでは“ファインプット”と呼ばれる新しい製法を採用した「アバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9」をリリース。カタログの受け売り的には「高耐久性でフォールスピードと感度がアップ」が最大の特徴らしい。「もしそれが本当なら、海峡真鯛に持ってこいだ」と、敏感に反応したのはマダイ大好き、東北のカリスマアングラー・佐藤偉知郎氏。
 ということで、同ラインが海峡真鯛に適すのか品定めすべく、マダイシーズン前の3月下旬に青森県津軽海峡付近で実釣テストしてみることとなった。

なぜ海峡真鯛にもってこいなのか!?

まず、同ラインの詳細を解説しよう。
通常PEラインはポリエチレンの繊維素材を4本、8本、12本などの本数で編み込んで撚り糸にしたものだが、今回のラインは1本のPE原糸を8本の原糸で包むように編み込んでいる。つまり合計9本ということで「X9」というわけだ。さらには通常の密編みとは異なる縦編みを採用している。
この構造がどのような効果をもたらすかというと、直進性が向上し、伸度は3%台と圧倒的超低伸度を誇る。結果、ラインのたわみを大幅に軽減し、フォールスピードと感度がアップ。また、張力や圧力などによる糸潰れが起こりにくく、大物との強引なファイトへの耐久性も高い。従来のSP-Tコーティングと比べ樹脂膜の耐久性と低吸水性能の新コーティング「SP-TⅡ」がさらにその効果を高めている。
以上の特徴が、激流でラインがはらみ、着底感や魚のチェイス、タッチが鈍くなりがちな状況や、そして大型マダイの強烈な引きに潮流の抵抗も加わるファイトなど、繊細かつパワーゲームの海峡真鯛にうってつけというわけだ。

激流にデカマダイが潜む魅惑のフィールド・青森県津軽海峡
ラインの直進性が高く、横引き効果もアップするので、キャスティング真鯛にも適している
海峡真鯛の魅力、ポテンシャルはこちらを観ると分かる

偉知郎氏、太鼓判!


 さて、実釣。バリバスに全幅の信頼を置く偉知郎氏ではあるが、実際に使ったことはないため「そんな夢のようなラインがそう簡単にできるのか…」と、さすがに若干懐疑的?な様子だった。しかし、実際使ってみて結論から言うと「海峡真鯛に採用!」とのこと。
 偉知郎氏の使用感は以下の通り。
・直進性、水切れの良さ、ガイド干渉の少なさによって軽いジグでもフォールが明らかにスムーズ。
・ボトムタッチの感度が1ランククリアとなり、かつ糸フケも少ないので、着底からのタッチアップが従来のPEより1テンポ早い。これはわずかな差かもしれないが、激流の海峡真鯛においては根掛かりを回避するための大きなアドバンテージになる。
・魚の前アタリの感度や、ラインではなくリグに直接かかる潮の抵抗感もアップするので、それを基に対応がしやすい。
・張り感がちょうど良く、扱いやすい。

 今回はシーズン前ということで、大型マダイとのファイトテストまでは至らなかったが、マゾイ、クロソイ、カサゴなど良型の根魚を爆釣した。「是非このラインで海峡の激流大マダイを獲りたい。あとは5~6月の平舘沖や今別沖でメタルジグをキャストし、中層に浮いたマダイを攻略する通称・キャスティングマダイでも使ってみたい」と、手応え十分な偉知郎氏だった。


佐藤偉知郎「キャスティング真鯛」「海峡真鯛」タックル


【キャスティング真鯛用】
ロッド:ソウルズ「タイブレイクSF-TB70」「プロト7ftクラス」
リール:ダイワ「イグジスト2500」
ライン:バリバス「アバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9」1~1.2号
リーダー:バリバス「ショックリーダーフロロカーボン」12~16Lb
ルアー:ソウルズ「ヒメポン」20~60g
【海峡真鯛用】
ロッド:ソウルズ「タイブレイクSF-TB60LC」
リール:ダイワ「ソルティガIC 100」
メインライン:バリバス「アバニ ジギング10×10マックスパワーPE X9」1.2~1.5号
リーダー:バリバス「ショックリーダーフロロカーボン」12~16Lb
ルアー:タイラバ250g(20~25Lbクラスの先糸付き)

実釣テストではスピニングタックルをメインとした
リーダーは、バリバス「ショックリーダーフロロカーボン」12~16Lbを使用

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釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

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