遊漁船救命いかだ問題①この省令案は絶対間違っている!東北の遊漁船業者の皆様、パブリックコメントを送りましょう!

○遊漁船に「救命いかだの設置」などを義務化する「船舶安全法施行規則等の一部を改正する省令案」(国交相)内容について現状まとめ(最低水温10度以下/東北バージョン

【省令案の影響、問題点】
遊漁船の安全性を高めることはもちろん重要ですが、色々な影響、問題点があります。
・定員数問わず東北全ての遊漁船は、法律で「救命いかだ」「無線電話」「非常用発信装置」の設置が義務化される!
・補助金(補助率2/3)もあるが、それでも初期設備だけで実質80100万円の負担になり、その後も維持費がかかる!(当然船代を上げざるを得なくなる)
・今年4月の国土交通省が出した省令案には「遊漁船は除く」と明記されていたのに、その後遊漁船や釣り関係者の意見を求めることすらなく、いつの間にかステルス的に「遊漁船も含む」に換えられていた!(審議に釣り関係者が不在)
・令和5年12月下旬公布、令和7年4月1日施行予定と、もう待ったなしの状況!

※省令詳細ページ
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000262091

じゃあ実際どのくらいかかるの?
【必須ハード3点の補助金額と実勢価格調べ】(価格は船によって異なる。定員8名以内の遊漁船目安)
1.改良型救命いかだ等…補助率2/3 最大¥733,333
商品例(8名用膨張式で140万円くらい):
6300033069 小型船舶用膨張式救命筏 近海 収納袋入り 1台 アール・エフ・ディー・ジャパン(RFD)
https://www.monotaro.com/p/1273/8847/
※膨張式とはいえそれなりの場所を取る

2.業務用無線設備…補助率2/3 最大¥80,000      
商品例(必要パーツ、取付費用などで25万円くらい):
ICOM/国際VHF無線機/IC-M510J (projectk.co.jp)
https://projectk.co.jp/marine/shop/43978.html
※第二級海上特殊無線技士以上の資格(受講料、受験料)も必要

3.非常用位置等発信装置…補助率2/3 最大¥380,000
商品例(36万円くらい):
大洋無線/衛星非常用位置指示無線標識EPIRBイーパブ/TEB-720(予約) (projectk.co.jp)
https://www.projectk.co.jp/marine/shop/39684.html
※(司法書士を使っての)無線開局手続きも必要

【今後の対応策】
遊漁船の安全性を高めることは必要だが、遊漁船の実情が全く反映されないままここまで決まってしまったのは明らかに問題である。反対の声を届けるには今のところ12月1日締め切りのパブリックコメント(意見公募)しかない。弊社が所属する日本釣りジャーナリスト協議会をはじめ、釣り業界をあげて小型旅客船舶等の安全対策に再審議を要求する動きだが、遊漁船業者の声が何よりも有効なのでとにかく下記を参考にパブリックコメントを送るのが有効となる。

電話の場合は、国交省海事局安全政策課 船舶安全基準室 03-5253-8111 内線43-561まで。この省令によってどうなるのか、またそれよりも有効な方法など、感情的になるよりもあくまで冷静に理論的に、建設的に、現実的な話を切々と伝えるほうが有効。

皆で声を届けましょう
【パブリックコメント提出の手順】
1.下記にアクセスし、案件番号155231024の「船舶安全法施行規則等の一部を改正する省令案に関する意見募集について」をクリックする
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCM1014_CLS&Type=0&Bunya=0000000040&fbclid=IwAR1XO8tsp9V20ivwI3AQ81sYhSVDeHiyEDMCXfXU7PxQgE4uWZpPiAZPoQg#


2.①「意見公募要領」と②「改正の概要」をクリックし、PDFデータを開いてから確認の③にチェックを入れ、➃「意見入力へ」をクリックする

3.「意見」「住所」「名前」など必要事項を記入し送信する。

意見例:
・安全性を向上させることは重要だが、他の旅客船と遊漁船を一律化するのは無理がある。遊漁船の現状設備、安全対策への取り組みなどもっと実情を調査してから検討すべき
・明らかに一方的な省令のため、遊漁船関係者を交えての再審議を求める
・仮にこのまま施行されてしまえば、補助金があっても負担額があまりに大きく遊漁船業存続が危ぶまれる船宿が続出する
・初期設備に必要な補助率、補助最大額をもっと上げ、それ以降のランニングコストに対しても何等かの補助をするべき
・水温10度を下回る時期は海が時化て実質遊漁船業を行っていない。時期を設定するなどもっと細分化すべき

【送信に成功した例⇩】

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釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

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「釣り東北WEB」の運営、取材、撮影、編集、映像制作をメインに行う。他、ワカサギの穴、トラウトステージといった東北で人気ジャンルの別冊を刊行。

株式会社 釣り東北社
〒010-1617 秋田市新屋松美ガ丘東町7の4
TEL 018-824-1590
https://tsuri-tohoku.com/

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