愛すべき!ウミタナゴ釣り入門

東北地方も初夏の陽気で、各地で様々な釣り物が始まってきました。そこで今回紹介する釣りは、この時期身近な防波堤、磯場で狙える好ターゲット・ウミタナゴ釣りです。

ウミタナゴについて知ろう!

スズキ目ウミタナゴ亜科ウミタナゴ科の魚で、体長は15~25cm前後の個体が多く、中には30cmを超す大物も居ます。メスの体内で卵を孵化させ、ある程度育ててから春~初夏に仔魚を産みむ胎生魚としても知られています。見た目は口が小さく、淡水に棲息するタナゴ類と良く似た姿から、その名が付けられています。

シーズンは1年中狙える地域もありますが、東北地方では春先の4月~6月中旬にかけてが狙いやすいハイシーズンとなっています。

フィールドは防波堤や磯場など身近な場所で狙うことができます。エントリーしやすい防波堤では、初心者やファミリーにも気軽に楽しめるのでオススメ。春~初夏にかけて産卵するので、仔魚が隠れやすい海草帯、沈み根(海底に沈んでいる岩)など変化があるポイントに着いていることが多くあります。産卵で海草帯に差してくるので、タイミングを外すと既に産卵を終えた魚がポイントから抜けた後…ということもあります。事前に釣具店で釣れているエリアを聞いてみよう。

道具は何が必要?

タックルは磯竿(+スピニングリール)or延べ竿、仕掛け、エサ(詳細は後述)。コマセにアカアミブロック3kg+集魚材1袋が1日分の目安となります。他、バッカン、ヒシャク、水くみバケツ、クーラーボックスなどの周辺アイテムにライフジャケット、場所によってはスパイクブーツなどの装備が必要です。

タックル解説

日本海側と太平洋側とでは釣り方の文化が少々違い、またタックルも変わってきます。日本海側ではウキ釣りがメイン。玉ウキ、円錐ウキ、棒ウキでも可能ですが、ウミタナゴの繊細なアタリを取るには、シモリウキがオススメです。太平洋側ではミャク釣りの1本針、胴突き2本針仕掛けで狙うのが主流。ミャク釣りは、タナを臨機応変にコントロールできるのが利点となっています。

どんなエサを使うの?

日本海側では主にジャリメ、アオイソメ、オキアミを使います。太平洋側では主に活エビ(モエビ)、ジャリメを使います。また、青森県八戸地方ではヨコ虫をエサにすることもあります。ウミタナゴは口が小さいので、にエサを小さくしてあげると、食い込みが良くなります。

コマセは魚を寄せるために欠かせないコマセですが、アカアミブロック単体よりも集魚材を混ぜると、より効果的になります(県によってはコマセの使用が禁止されているエリアがあるので注意)。魚を浮かせるため、集魚材は沈降速度が遅い、軽比重タイプがオススメ!

ウミタナゴを釣ってみよう!(ウキ釣り手順解説)

①気になるポイントを見付けたら、まずはコマセを撒き、魚が寄ってくるのを待ちましょう。コマセは途切れない程度にパラパラと少量ずつ潮上(潮が流れてくる方向)に撒くのがポイントです。低活性時は反応が悪いので、何箇所かコマセを撒いて反応がある場所を探しましょう。

②いよいよ仕掛けの投入となります。まずは浅いタナから狙ってみましょう。アタリがない場合は、10~20cm刻みで徐々に狙うタナを下げて探ってみましょう。ウキ釣りの場合、仕掛けを振り込んだら、一度引き戻して仕掛けを張り、一直線上にすることでアタリが出やすくなります。

③コマセは仕掛けに被せるように撒いて、エサをコマセのカーテンの中に入れるようにすると効果的です。

④ウミタナゴはホバリングしながら吸い込むようにエサを食うので、アタリはとても繊細です。モゾモゾとウキが微妙に動いたり、ちょっと沈ませていたウキが浮き上がったり(食い上げ)、一気に引き込んだりとアタリは多彩です。アヤしい動きをしていたらアワせてみましょう。

⑤ヒットさせることができたら、竿を立てて魚を浮かせ、抜き上げましょう。竿の反発力を利用するのが抜き上げのコツです。無理せず竿を立ててミチ糸を手繰り寄せる方法もあります。ここでモタついてしまうと、せっかく集まっていた魚が散ってしまうので注意。

⑥もし魚の反応がない場合は、ポイント移動…といった感じでウミタナゴが居るポイントを探しながらの釣りとなります。

ここまでざっくりとウミタナゴ釣りについて紹介してきました。ウキ釣り、ミャク釣りと、シンプルな仕掛けで狙えることから、海釣り入門には最適。ふら~っと近くの釣り場へ足を運んでみてはどうでしょうか。ウミタナゴの魅力にハマること間違いなし!!

WRITER

釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

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「釣り東北WEB」の運営、取材、撮影、編集、映像制作をメインに行う。他、ワカサギの穴、トラウトステージといった東北で人気ジャンルの別冊を刊行。

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