【連載】わっぱが特捜隊ANOTHER SIDE Vol.2/マスジギ用PEは低伸度性が重要!

青森/佐々木武

近年真冬から初春にかけて盛り上がりをみせる津軽海峡のサクラマスジギング。幻の魚と呼ばれるサクラマスがかなりの高確率で釣れることにより人気沸騰の釣りだが、複雑な海流の津軽海峡ゆえに釣果に差が出る釣りでもある。さて、マスジギングで使用するPEラインは、号数、張りが弱め、強め、カラーなど選択要素はアングラーそれぞれだと思います。そこで、私が今シーズン気になったアイテムがバリバスから新発売となった「アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X9」。早速、ラインを巻いて同所で使ってみたので、その使用感を紹介したい。

滑らかさを糸巻き時に実感

今回、ラインを使用するに当たり、実釣数日前にリールに巻きました。巻いた際の感想は、適度な張りがあること。この張りが直進性3%台という「たわみ」を軽減するのだろうとラインワインダーを使用して巻きます。そしてショックリーダーとの結束。すると「SP-TⅡ」という従来の「SP-T」コーティングに比べて樹脂膜の耐久性と低吸水性脳が大幅にアップしていることからか、非常に滑らかで明らかに従来のPEラインとは異なることがラインシステムを組んでいる時に感じることができました。

視認性の良いマーキングラインも嬉しい

超低伸度がマスジギングのアクションにピッタリだった!

賑やかな早朝の野牛漁港
太平洋から朝陽が昇る

実釣は4月中旬のシーズン終盤戦のこと。午前3時30分に野牛漁港(青森県東通村)に集合し午前4時に出船。目指す尻屋沖のポイントには1時間30分ほどのクルージングで、午前6時前にポイントへ到着。水深は80m前後と深いのですが、このエリアのサクラマスはボトム付近にも居ることが多いので、狙うレンジはボトムから中層30m前後と幅広いのが特徴。

この深いレンジを探る際には超低伸度のラインが威力を発揮します。伸度が3%台なので、仮に3.5%とします。そこに80mのボトムにメタルジグを落としてシャクると、伸び率から単純に計算すると2.8m。80mボトム付近では2.8m伸びていることになりますが、一般的なPEラインの伸度は5%前後といわれているので、これは4m伸び、その差は歴然としています。

この差がメタルジグをシャクった際に顕著に表れ、メタルジグの動きにも影響します。サクラマスジギングの一般的なシャクり方はスローのワンピッチですが、自分はラインの伸びを考慮して、かなり速めのクイックなミディアムピッチで狙っています。伸びの多いラインであればスローでシャクってもメタルジグはあまり動いていないと思うので、伸度の少ない「アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X9」はスローピッチ主体の下北サクラマスジギングには適し、更にはたわみが少ないので、2枚潮、3枚潮など潮流の複雑な津軽海峡にもプラス要素になると思います。

ポイントにはサクラマスを狙う船団

さて、実釣に戻ると、サクラマスの居るレンジが特定できていないので、まずはボトム付近からシャクり始め、セオリー通り30m付近までを攻めます。すると同船者が50m付近でバイトを捉えサクラマスをキャッチ。すかさずマーキングラインを見て60m付近までメタルジグを落とし40mまでを探っていると、やはり50m付近でバイトがあり私にもヒットし、幸先良く本命をキャッチすることができました。

シーズン終盤の渋い状況でキャッチしたサクラマス
巨大アイナメが登場!

ラインはコーティングによりフォールもスムーズなので、いち早く狙ったレンジにメタルジグを届けることができるのもメリットです。その後はポイントを変えてボトムレンジでヒットするなど、サクラマスをノーキャッチの方が居る中で、4本の本命を釣ることができました。

ボトムを狙うと大型のアイナメやマゾイも登場するので、低伸度の同ライン水深の深い根魚狙いにも最適と思います。是非、低伸度で高感度のバリバス「アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X9」を使用してライトジギングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

釣り東北WEB/【新製品】VARIVAS新製法PEライン!「アバニ ジギング10×10 マックスパワーPE X9」こちらの記事では本稿で紹介したラインを紹介しているので要チェック!

WRITER

佐々木武

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秋田県秋田市出身50歳。本誌時代よりの連載「わっぱが何でも釣り特捜隊」シリーズの隊員Tとしてもお馴染み。下手っぴながら色々な釣りにチャレンジしており、釣りの楽しさを伝えようと日々模索している。

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