レポート:田辺 猛

岩洞湖といえば、深場で良型ワカサギを狙う「デカサギフィールド」として全国的に知られています。
しかし2026年シーズンの2月に入ってからは、深場で魚探に反応が出ても口を使わない、いわゆる「映るけど釣れない」という声が多く聞かれるようになりました。
魚探の写りと釣果が比例しない…。
そんな状況の中で注目したいのが、水深3mより浅い“超浅場”。
食い渋り期でも時速100匹を軽く超える、10束越えをも狙える超穴を見つけられる可能性もあります。
2〜3月の浅場「遡上パターン」と「食い渋りパターン」
浅場が強い時期として、一般的には2月後半〜3月いっぱいが狙い目と言われます。
ただし、この期間をひと括りにしてしまうと見落としが出ます。
岩洞湖の浅場には大きく分けて2つのパターンがあり、そこには明確な違いがあります。
2月前半〜中旬:食い渋りスタート期
魚はいるのに食わない、深場に反応があるのに釣れない。
まさに今シーズン多く聞かれる状況です。
2月半ば〜3月:遡上パターン
この時期になるとワカサギが産卵を意識し、浅場へ遡上する動きが強まります。
つまり、同じ浅場狙いでも狙うべきポイントや考え方は変わってきます。
今回の記事は、あくまで食い渋りが始まった時期(スタート期)における浅場攻略に焦点を当てます。

深場で食わなくなる理由(個人的考察)
深場でワカサギが映るのに釣れない理由としては、以下の3つが大きいと考えています。
- 氷が厚くなり水圧がかかる
- 氷が厚くなり光が届きにくくなる
- 卵が成長し、食い気が落ちていく
このような条件が重なると、深場の良型は口を使いづらくなり、魚探の反応だけが増える状況に陥ります。
食い渋り期に狙うのは「産卵に絡まない小型群」
そこで狙いたいのが、産卵を意識していない小型ワカサギの群れです。
深場のデカサギ狙いを捨てるわけではありませんが、食い渋り期は「サイズより数」に振り切ることで釣果が安定します。
この考え方は、桧原湖での経験をベースに、岩洞湖の地形とワカサギの口の硬さを踏まえて導き出しました。
超浅場で探すべきポイント3条件
食い渋りスタート期に狙う浅場は、次の3つを意識すると見つけやすくなります。
① チャンネル(湖の流れ)に極力絡まない
桧原湖では遡上パターン狙いが多いため、チャンネルを探すのが定石です。
しかし岩洞湖の食い渋り期は、チャンネルに絡む場所ほど魚が抜けやすく、釣りが安定しにくい印象がありました。
② 岬状になり、魚の通り道になりやすい地形
岬は回遊ルートになりやすく、反応が入りやすい傾向があります。
③ ワンド奥の溜まり場ではなく「動きのある場所」
溜まり場は一時的に魚が入ることはありますが、釣れ続くとは限りません。
狙うのは、魚が入ったり抜けたりする“動きのある場所”です。
大会前日の2月14日、岩洞湖の超浅場ポイントを探してみた

2月14日、岩洞湖で実際にこの探し方を試してみました。
私は新潟在住で遠征釣行になるため、釣行の3日前あたりからSNSや掲示板で情報を集めます。
そのとき重要視したのが次のキーワードです。
- 「居ても食わない!」
- 「魚探の反応の割に釣れない」
この2つが揃っているときは、深場の反応があっても「食わない可能性が高い」と判断できます。
探った水深と魚探の反応
探った水深は以下の通りです。
- 16m(ポイントとしては入らないが状況確認)
- 11m
- 9m
- 6m
- 3m
- 2m
魚はどこでも写りました。
しかし狙いはあくまで浅場なので、2mから魚探を入れ、約10分観察しながら次をチェックしました。ここで注目すべき点は、
- 魚が抜ける頻度
- どのくらいで入り直すか
- 消えて戻るまでの時間
浅場は穴を掘った直後に反応が消えやすく、戻るまでに時間がかかる場合があります。
そのため短時間で判断せず、数分は魚探を見て判断することが重要です。
ワカサギに見えて水草や枝の場合もある
浅場では、駆け上がりに沿って反応が層状に映ることがあります。
いわゆる“ミルフィーユ状”の写りですが、これがワカサギに見えて、実は水草や枝というケースもあります。
この判別は経験が必要ですが、数分魚探を見て動きがあるかどうかを観察することで判断しやすくなります。

反応が良かったのは水深3mライン
この探し方で6mまでチェックし、氷上に上がってから約1時間ほど経過。
その中で最も反応が良かったのが1.5wの水深3m付近でした。
さらに3か所ほど穴を掘り、
- 底にたまに入る
- 浮いた層にもランダムに入る
- 消えてもすぐ魚が映る
この条件が揃うポイントを見つけ、テントを設営しました。
この時点で約1時間半です。
地形やポイントの知識がない割には、比較的早く見つけられた方だと思います。

時速100〜130匹が3時間続いた!
岩洞湖は氷が厚く、さらに雪が積もっていると光がほとんど入らず、浅場でも真っ暗になります。
そのため晴天の日の方が状況が良かった可能性が高いと感じました。
初日(晴れ・微風)
- 時速100〜130匹。3時間安定して釣れ続く
2日目(天気ほぼ同じ・7:50スタート)
- 時速110匹前後で安定
3日目(雪・風)
- 時速50尾まで低下
天候によって釣果は落ちましたが、ポイントのポテンシャルは明らかでした。結果、今回見つけたポイントの釣果は、3日間トータル7時間で820匹。2人合わせて1200匹オーバー
数釣り狙いとしては十分すぎる結果になりました。
超浅場攻略で押さえるべき「4つのキモ」
今回の釣行で、浅場攻略で重要だと感じた要点は以下です。
- 水深5m以下、岩洞湖としては超浅場
- 魚の層が常に上下し、抜けたり入ったりする場所
- チャンネルに絡まない場所(分かる範囲でOK)
- 岬、または溝状の地形になっている場所
これらを意識して探していくことで、食い渋り期でも10束越えが狙える超穴に当たる可能性があります。
タックル&仕掛け考察
小さくても口が硬い! 岩洞湖の浅場は「刺し重視」が効く
岩洞湖のワカサギは小型でも口が硬く、柔らかい竿では掛け損じやバラシが増えやすい印象があります。特に浅場は巻き上げ時間が短く、食い込みが浅いまま回収に入るため、針掛かりが甘いと釣果が伸びません。
そのため、浅場では
「食わせ」よりも「刺さり」重視
この発想が重要だと感じました。
竿は先調子で強めに掛けるのが正解
軟らかい竿だと、掛けたつもりでも口切れや掛かり損ねが出やすくなります。
岩洞湖の浅場では、先調子でしっかり掛けて上げた方が安定しました。
仕掛けは「赤留+フロロ」が効く
今回は上州屋の仕掛けを使うレギュレーションがあったため、フロロカーボンで短エダスの「レッドショットⅡ(フロロ)」を選択しました。岩洞湖ではフロロを使う人が少ないと聞きましたが、今回の浅場では逆にその硬さが効きました。
フロロを使う理由は、食わせや張りではなく
「刺すためのフロロ」
という位置づけです。掛け損じが減り、刺さりが安定します。
ちなみに、夜光玉は逆効果でした。浅場は光量が少ないので夜光玉が効きそうですが、今回の状況では逆効果でした。岩洞湖は氷が厚く、雪が乗ると浅場でも氷下は暗いと思われますが、余計にアピールを増やすより、自然に口を使わせた方が良かった印象です。
オモリは3gで、カラーは氷の厚さ(光量)によって使い分け、氷が厚い場合:グロー系、氷が薄い場合:赤や鉛色を基準にしています。


エダスの長さは2〜2.5cmがベスト
今回、特に効いたと感じたのがエダスの長さです。
- 2〜2.5cmの短めエダスが明らかに良かった
- ロングハリスも試したが、釣果は落ちた
深場ではロングが合う場面もありますが、浅場ではとにかく
アタリを出す → 素早く掛ける → 即回収
このテンポが必要になるため、ロングはあまり向きません。
エサ交換はとにかくマメに!
浅場で素直に食ってくる状況だった分、重要だったのがエサの鮮度です。
- エサ交換はこまめに
- 白サシオンリーが反応良好(2~3割残しの極小カット)
- 紅サシは反応が鈍かった
結果的に「仕掛けよりもエサ交換が釣果に直結する」印象でした。
コツのまとめ
岩洞湖で「映るのに釣れない」と感じたときは、ぜひ水深3m前後の超浅場を意識してみてください。
- 深場で食わないなら浅場へ
- ミルフィーユ状の写りは数分観察して判別
- 魚が抜け入りする場所を探す
- チャンネルに絡まない岬・溝地形が狙い目
- 小さくても口が硬いので先調子で強めに掛ける
- 仕掛けは刺さり重視、短ハリスが効く
- 夜光玉は逆効果の場合も
- 白サシ&エサ交換が釣果を左右する
この条件が揃えば、岩洞湖にも食い渋り期に爆発する「超穴ポイント」が眠っているかもしれません。


