レポート:三好正邦

① 釣行概要 ― 高揚感とともに始まった冬の桧原湖
令和7年12月13日(土)・14日(日)。今シーズン初の福島県・桧原湖ワカサギ釣行に、胸を躍らせながら向かった。前日から気持ちはすでに“釣りモード”全開。あの独特の静けさと、冬の匂いを含んだ空気を思い出すだけで、自然とテンションが上がってしまう。

今回お世話になったのは、ゴールドハウス目黒。初日はホテル前の屋形へ。天気は雪のち晴れ。朝はキリッと冷え込んだが、昼には陽が差し、風も弱く気持ちの良い一日だった。二日目はニューポイントの屋形へ。気温が高めで、この時期としては珍しい雨。屋形の屋根を叩く雨音を聞きながらの釣りは、なかなか手強い展開となった。


とはいえ、屋形釣りは暖房が効いていて快適そのもの。外の寒さを忘れ、初心者でも安心して楽しめるのが魅力だ。今回もその恩恵を受けつつ、冬の気配を感じながら、気心知れた仲間と共に、ワカサギと向き合う時間を堪能した。

② 今シーズンの見通し ― 「数より型」のシーズンなのか?
気象庁の予報では、この冬は「ほぼ平年並み」。年末年始には寒気が強まり、大雪の恐れもあるとのこと。桧原湖周辺も積雪が増え、例年通り厳しくて嬉しい冬が訪れそうだ。
湖の状況を見ると、水温が下がり、ワカサギが底に定位し始めている。この日も魚探には薄い群れが映るものの、なかなか口を使わない渋い状態。常連からも「今年は型が良いが、数釣りが難しい」という声が多く聞かれた。

今シーズンは「数より型」なのか? それとも「数も型も」なのか?
例年だと結氷前に「Xデー」と呼ばれる短期間の爆釣モードが訪れるが、少なくともこの日はXデーではなかった……。未来を予測するのは難しいが、氷上釣りが解禁すれば、一斉にワカサギの捜索が始まり、夢のような数釣りができるポイントを誰かが発見し、素晴らしい釣果を上げるのだと思う。
釣りのテクニックだけでなく、ポイント探索も含めて腕の差が顕著に出るのが氷上釣りなのだ。
③ 実釣とタックル選び ― 名人の技に学ぶ「差がつく理由」
釣りを開始するとき、私はまず使用する穂先を選択する。穂先は概ね以下の基準で選ぶようにしている。
【三好の穂先選択基準】
連日の釣果情報を参考にして…
・活性が高い:長めの穂先で重めのオモリを使い、多点掛けを意識
→ CREEK エルザ #8、ジャグラー
・活性が低い:短めの穂先で軽めのオモリを使い、1匹ずつの拾い釣り
→ CREEK スナイパー2、ディアブロコブラ
・ワカサギの型が小さい:小さいアタリを取り、乗せることを優先
→ CREEK ディアブロジョーカー
この日の朝一、予想に反して好調に釣れ出した。仕掛けを落とすとすぐに反応があり、あっという間に20匹超。「今日は二束(200匹)くらいは釣れるかな?」と期待が膨らむ。しかし、そこから一転して食いが止まってしまった。魚探には底に薄い群れ……。しかし、どうにも口を使ってくれない。


こういう渋い状況で頼りになる穂先が CREEK スナイパー2。
わずかなアタリを拾う繊細なサイトシステムと、ワカサギを掛けていくために適度な張りを持つバットが特徴の強い相棒だ。隣に座った常連の遠藤名人もスナイパー2を使用していた。私が掛け損ねたワカサギは、ほぼ名人に持っていかれる(笑)。
屋形内では多くの人が一束に届かない中、名人は150匹超という圧巻の釣果。観察してみると、釣果の差が生まれる理由が見えてきた。
☆ 名人の強さはここにある!
- 朝一の準備が速い
- エサの大きさを微調整し、確実に喰わせている
- 誘いのリズムを常に変え、最適解を探している
- 手返しが速く、無駄な動きを排除している
- 周囲の状況を見て、仕掛けやオモリを柔軟に変更している
私自身も仕掛けをナイロンに変更し、オモリを6gから5g、4gへと徐々に軽くして調整。下針を長めにセットし、「小さく、丁寧に」を意識して誘いを入れ、アタリを拾っていった。


④ BMO JAPAN製品の活躍 ― 快適性と効率を底上げする“影の主役”
先述のワカサギリール台DXのように、ワカサギ釣りでは穂先、仕掛け、オモリ、エサといったメインタックル以外にも、多くの周辺ツールが必要になる。小さな魚を釣る割に荷物が多くなりがちなのはそのためだが、これらの周辺ツールが釣りの快適性と効率、ひいては釣果を大きく左右する。今回の釣行でも、BMO JAPAN(ビーエムオージャパン)のアイテムが随所で活躍してくれた。
● ワカサギリール台 DX (置き型)
二丁釣りに欠かせない安定感が最大の魅力。ノブネジを緩めるだけで位置や角度を自在に調整でき、屋形の限られたスペースでもリールを理想の位置にセッティングできる。


● HONDEX魚探用バッテリーパック3.3Ah
私は魚探のHONDEX「PS-611CNII」用で使用。安定した電源供給により、丸一日余裕で稼働する。電池交換の手間がなく、繰り返し充電できる点も大きなメリットだ。


● ワカサギ電動リール用バッテリー(6V)
一般的なモバイルバッテリーよりもパワーがあり、巻き上げスピードが安定する。手返しの速さと安定性が求められるワカサギ釣りでは、大きなアドバンテージとなる。屋形を見回しても、多くの釣り人がこのバッテリーを使用していた。


スタミナもバッチリ!
● リチウムイオンバッテリー6.6Ah II(釣友使用)
大画面魚探PS-711CNを支える電源として活躍。消費電力の大きい機種でも、丸一日余裕で稼働する頼もしさがある。専用のカバー、リチウムイオンバッテリーシリコンケースでドレスアップするとさらに良い感じだった。


「屋形釣りをより快適にしたい」「電源周りを安定させたい」。そんな人に自信を持っておすすめできるのがBMO JAPANのアイテムだ。ボート釣り用品で培ったノウハウをワカサギ釣りに落とし込んでいる点がBMO JAPANの強みであり、快適さを追求するうえでは、まさに“影の主役”と言っても過言ではない。
製品の詳細については、BMO JAPAN公式ホームページを参照してほしい。
⑤ まとめ ― 冬の宝探しに向けて
今回の桧原湖は、二日間を通して渋いながらも良型が混じる展開だった。魚探に映る群れは薄く、なかなか口を使わない状況の中、拾い釣りで数を伸ばす必要があった。名人の釣りから学んだのは、「準備・誘い・効率化」の重要性。これを意識するかどうかで、釣果には大きな差が生まれる。
また桧原湖では、「水門が開くと釣れる」「東風の日は渋い」といった、ワカサギの活性にまつわる“あるある”が多い。一見すると迷信のようにも思えるが、実際に通ってみると当てはまる場面は少なくない。水門の開閉による水流の変化、風向きによる酸素量の変化、気圧の上下による魚の浮き沈みなど、ワカサギは環境の変化に非常に敏感だと言われている。だからこそ、日々変わる状況に柔軟に対応できるかどうかが、釣果を左右する大きなポイントになる。
結氷前シーズン後半は、「エサを小さく、誘いも小さく」が基本。穂先だけでなく、仕掛けの種類、オモリの重さや色、エサの種類や大きさを状況に応じて使い分けることで、攻略の幅は大きく広がるだろう。
例年通りなら一月下旬に氷上解禁。広大な桧原湖での氷上ワカサギ釣りは、まさに“冬の宝探し”だ。氷上にテントを張り、静寂の中でアタリを待つ時間は、屋形釣りとはまた違った魅力がある。その前哨戦となる結氷前シーズンは、技術を磨く絶好のチャンスでもある。
BMO JAPANのアイテムをうまく活用し、快適なワカサギ釣りを楽しんでほしい。道具が整うだけで釣りの質は大きく変わる。快適性が上がれば集中力が増し、結果として釣果にもつながるはずだ。
フィールドでお会いした際には、ぜひ楽しくワカサギ談義をしよう(笑)。



