久保田稔直伝!渋い時こそ効く「赤」のワカサギ戦略【動画紹介】

水温低下と水質悪化が進む、ワカサギ釣りにおいて最も厳しいとされる時期。特に水が入れ替わる「ターンオーバー」で濁りが入ると、ワカサギがエサを見つけにくくなり、釣果が伸び悩みがちです。そんな悪条件を打開するために、久保田稔氏が実践しているのが、徹底した「赤」へのこだわりと、状況に応じた誘いのテクニックです。

厳しい状況を打破する「赤」のセッティング

濁った状況下では、ワカサギの食性を刺激する色へのアピールが重要になります。久保田氏が推奨するのは、仕掛け全体を「赤」で統一するセッティングです。

オモリと仕掛け オモリはタングステンの赤、仕掛けはダイワの「速攻赤止め7本」など、幹糸とエダスが赤色のものを使用します。赤色はターンオーバーの時期に特に有効な色とされています。

【セッティングの要】ターンオーバーによる濁り対策として、オモリと仕掛けはすべて「赤」で統一。視覚に強く訴えかける高アピール仕様。

エサ ターゲットとなるワカサギのサイズが小さい場合も多いため、針は0.5号が最適。エダスも0.15号と細くすることで、ワカサギの食い込みをサポートします。

赤虫の付け方と鮮度 赤虫は黒い部分をちょん掛けし、半切りにカットして使用。特に下側の針に3本、上側の針には小さくカットしたものを付けます。重要なのは、赤虫の鮮度。水中で鮮やかな赤色が保たれ、ワカサギを誘う体液が出続けるのはおよそ15分から20分です。15分を目安に、もしくは1匹釣れたら必ず交換し、常にフレッシュなエサでアピールすることが、手返しと釣果を上げる秘訣です。

【エサの生命線】赤虫は黒い部分をちょん掛けし、半切りにカット。このカット面から出るフレッシュな体液が、渋いワカサギの食性を強く刺激する。

タナと誘いの基本テクニック

タナ 魚が小さい場合、棚を上げすぎると食いにくくなるため、基本はボトム(底)から1015cm上に設定します。下針が水中でわずかに浮いている状態をイメージしましょう。

【タナ設定】小型が多い時期は、ボトムからわずか10〜15cm上を集中的に狙う。エサが底を離れ、わずかに浮いている状態をキープするのがポイントだ。

誘い 魚が小さいため、大きなアクションはワカサギの視界からエサを消してしまい、逆効果になることがあります。ワカサギの目の前でエサが消えないよう、なるべく小さく動かし、エサが沈んでいく様子を演出するように誘います。

【基本の誘い】ワカサギの目の前からエサが消えないように、極力小さくソフトに誘う。エサが自然に落ちる様子を演出するイメージで。

低水温×激渋時の「叩き」テクニック

ターンオーバーに加えて低水温が重なる、最も厳しい状況に陥った時には、通常の誘いに加えて「叩き」が有効です。

叩き方 穂先を強く叩くように振動を与えます。この時、仕掛けを大きく上下させるのではなく、オモリや仕掛け全体に振動だけを与えるイメージです。この振動アピールによって、渋いワカサギの口を使わせることができます。ただし、強く叩きすぎると仕掛けが絡む(エビになる)トラブルの原因にもなるため、加減が重要です。

タックル選択のポイント

【使用タックル】風や流れがある状況に対応するため、先調子系の穂先(335-4S)を選択。バットが硬く、小さいアタリでもしっかり乗せられる調子が特徴。

穂先 風や流れがある日には、操作性の高い「先調子系」が有利。久保田氏は335-4Sを使用しています。小さいアタリを捉えてしっかり乗せるためには、ティップ(穂先)が柔らかく、バット(元竿)が硬い、メリハリのある調子が優位です。全体的に柔らかすぎる穂先では乗せにくいことがあり、むしろ小型のワカサギを釣る場合ほど、元竿がしっかり硬い方がアタリを乗せやすいと久保田氏は解説しています。

【小型でも確実に】渋い状況下で貴重な一匹をキャッチ。15分サイクルでのエサ交換と、的確なセッティングが釣果に結びつく。

悪条件下でのワカサギ釣りは難しいものですが、久保田氏の提唱する「赤」へのこだわりと、積極的なエサ交換、状況に応じた誘いを実践することで、必ずや釣果アップに繋がるはずです。

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釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

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「釣り東北WEB」の運営、取材、撮影、編集、映像制作をメインに行う。他、ワカサギの穴、トラウトステージといった東北で人気ジャンルの別冊を刊行。

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