最新版・東北釣り物ガイド【フラットフィッシュ編】

宮城県のサーフを中心に人気のヒラメ・マゴチのフラットフィッシュゲームは、広大な砂浜でキャストする気持ち良さ、波を考慮した魚との駆け引き、そして食味の良さなど魅力があり、多くのアングラーで賑わいます。本稿ではその釣り方の概要を紹介します。

春から晩秋まで楽しめるロングシーズン

広いサーフでロッドを振る気持ち良さも格別

ヒラメ、マゴチは宮城県に限らず釣れますが、彼らが棲息する砂底が多く、とりわけ広大なサーフが広がる宮城県で個体数が多く、それに比例してアングラーの多さ、注目度も高いエリアです。フィールドは基本的にはサーフ帯となり、宮城県でいえば北から野蒜海岸がある東松島エリア、仙台サーフ、仙南サーフなどです。マゴチに関しては名取川や阿武隈川河口エリアといった汽水域も好ポイント。勿論、日本海側の青森、秋田、山形県でもフラットフィシュを狙うアングラーは少なくないです。

ヒラメの場合、概ね水温が上がり出す4月頃から産卵のため浅場に移動しサーフゲームのシーズンイン。そして7月にが一区切りし、9月から12月が秋シーズンになります。それ以外も釣れないことはありませんが、水温が適さず実質シーズンオフです。

ヒラメシーズンの間にも重なる5月頃から出だし、照りゴチと言われるように真夏の7~8月がハイシーズンになります。つまり、春から晩秋までフラットフィッシュゲームを楽しめます。

タックルセレクト

サーフを広範囲に狙う場合、
メタルジグの出番が多い

サーフではフラットフィッシュだけでなく、時にシーバスや青物の回遊もあります。タックルにはそれらのターゲットを受け止めるパワーの他、飛距離を出すための性能も必要です。

ロッドは長さ10~11ftクラスのロングレングスモデルが主流です。キャスト性能の他、長さを生かして波をかわしたり、アクションのしやすさに寄与します。専用モデルでは適合ウエイト最大50g前後のものが多いです。

リールは3000~4000番の中型スピニング。ルアーやラインスラッグの回収スピードが早いハイギヤタイプを使う人が多いです。ラインはPE0.8~1.2号を使用し、ショックリーダーのフロロカーボンまたはナイロンの4~6号クラスを1ヒロ取って結束します。

ヒラメ狙いで使用するルアーは飛距離が1番出せるメタルジグ20~40gをメインにソフトルアー、ミノー、シンキングペンシルなどのプラグ類も使います。マゴチの場合はメタルジグの他、ワーミングで狙う人も多いです。その場合のリグは、ジグヘッドリグ、ダウンショットリグ、スプリットリグなどです。使用するワームはシャッドやグラブ、ストレート系など小魚を意識したワームのセレクトが良いでしょう。

釣り方の概要

夏になればマゴチのハイシーズンが訪れる

夜明け直前の朝まづめがチャンス大!

ヒラメ、マゴチに共通して言えることは、どちらもカケ上がりや馬の背といった地形変化に着きやすいということです。基本はこの変化を狙っていく他、離岸流など潮流の変化も見逃せません。

ヒラメネリアの場合、ルアー毎に付けるアクションは違えど、基本はボトムからルアーを離し過ぎないことがポイント。まずはキャストしたら底を取り、ただ巻き(ノーマルリトリーブ)で足下まで誘ってきます。リトリーブスピードの基本はルアーから出る波動が手元に伝う速度です。途中、ルアーが浮きすぎたな…と感じたらカーブフォールでレンジを調整してみましょう。この他にストップ&ゴーやリフト&フォールも有効です。

マゴチの場合は完全にボトム狙いと考えても良いです。そのため、ただ巻きアクションを基本としつつも、底を意識してボトムのズル引きやボトムバンプ、リフト&フォール、ストップ&ゴー、シェイクといったアクションも非常に有効です。

次に魚とのやり取りですが、サーフでは波打ち際でのバラシが非常に多いです。というのもサーフでは寄せ波、引き波があり、ランディングで砂浜にズリ上げる時に引き波のタイミングと重なってしまうと、かなりのテンションがフック部に掛かるためバラシの原因になるので注意が必要です。

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釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

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「釣り東北WEB」の運営、取材、撮影、編集、映像制作をメインに行う。他、ワカサギの穴、トラウトステージといった東北で人気ジャンルの別冊を刊行。

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