なまはげジャーク炸裂!? イカ先生が男鹿でティップエギング!

2023年の秋シーズン、自身初となる秋田県男鹿半島アオリイカのティップエギングにチャレンジしたイカ先生こと、富所 潤氏。新仔シーズンにおいては十分なサイズの胴長20cmオーバーの良型を4~5杯含む20杯以上の好釣果を得て、同地のポテンシャルの高さに驚いていた。その強烈なインパクトを持ったまま2024年秋も期待を胸に同地を訪れた!

NEWアイテムで自身2回目の男鹿に挑む!

10月1日午前6時、西岸の戸賀漁港からSALT Beach「友栄丸」に乗り北上し、ポイントの入道崎東側を目指す。同エリアは多くの遊漁船が集結する、男鹿半島の中でも1、2を争うメジャーポイントだ。

最初のポイントは水深14m前後。イカ先生は釣り座が高く、かつ波でアップダウンしやすいミヨシということで、エギの安定感を重視しロングロッドのシマノ「セフィアティップエギングSS R-S72ML-S」をセレクトした。「ティップエギングはエギをしっかり止めることが大事です。初心者にもロングロッドがお勧めです」とイカ先生。

このSSは、リミテッド、エクスチューン、XR、SS、BBとセフィアティップエギングシリーズの下位機種にあたるが、微細なアタリを大きく表現するソリッドティップの「タフテック∞」や、軽さ、デザイン、持ちやすさをアップする「パーフェクションシートXT」など、上位機種に搭載される機能を惜しげもなく採用されている。

スタンダードにエギの安定を優先するなら「R調子」&ロングロッド、ダイレクト感や軽快さを優先するなら「F調子」&ショートロッドがお勧め
ティップには、波気を吸収しエギの安定度がアップ、かつ強度にも優れたタフテック∞を採用
シャクリも軽快にできる!
ヒット後の曲がりも奇麗

そしてエギもNEWアイテムのシマノ「セフィアアントラージュ3.0号」をセレクト。これまでティップエギング用のエギは3.5号のみで、一回りダウンサイズした初のモデルとなるが、これまでのアントラージュやシーグルとは形もだいぶ異なる。

カラーは釣れ筋のラインアップ。8色+フラッシュブースト2色の全10色

まず目を引くのはスタビライザーフィンと呼ばれるフィン。船でいうキール的役割を果たし、流れを受けてもフラつかずエギを安定させることができる。結果的に止めた時の安定は勿論、フォール時もロールしにくくリーダーが絡みにくい効果がある。エギのサイズは3.0号の21gのみで、船の流れるスピード、水深などによって市販のフェイスシンカーを付けて重さを調整する。

フェイスシンカーがぴったり!
このキール、スタビライザーフィンが良い仕事をする
サイズは3.0号、21gのみ

すると1投目から早速反応あり! 着底から5回程シャクり、止めた直後にアタリがありアワせたが乗らず、すぐにラインを送って着底させ、再びアクション&ステイさせたところティップがプン!と動いた。今度はフッキングが決まって1年振りの男鹿アオリをキャッチした。

1年振りの男鹿アオリにご満悦

ティップエギングで大事なこと

前述した通り、ティップエギングで大事なこととは「エギをしっかり止めること」だが、では具体的にどうすれば止めることができるのか。ポイントは以下の2つになる。

1.タックルセッティング
これは前述した通りロングロッドの選択も1つ。あとは、エギは底が取れる最低限の重さが基本ではあるが、それよりも1~2ランク重くすることで定位性、安定性を高める方法もある。ただこれはあくまで波が高い時の応急処置的なもので、エギは軽いに越したことはない。

2.ロッドの持ち方や体の使い方
脇に抱えてしっかり持ったほうが安定性は増しそうに思えるが、これは逆に船の動きをそのままロッドに伝えて竿先がブレまくるのでNG。イカ先生は、ロッドを持つというよりは手の上に乗せるくらいの力加減をキープ。かつ、膝、腕、肩を中心に体全体を使って船の揺れを吸収緩和してロッドがブレないようにしている。

持つというよりは乗せている感覚
エギを止める=ティップの曲がりを一定に、ブレないようにする

基本的に秋の新仔は好奇心が強いため、シャクリによって興奮しやすく、エギがステイして間もなく抱いてきやすい。「止めてから1~2秒でアタった」と思っている時でも、その前のシャクリの終わり際~ステイに入る間に既にアタっていることも多い。このレベルの察知力を身につけておくと、違和感と呼ばれる微妙なアタリにも反応できるようになる。

その他、初心者がついやりがちなのが「聞きアワセ」。これはアタリが微妙なだけに自信がなくイカの乗りを確かめてからアワせる行為だが、これを行うとイカがエギを逃すまいと強く抱き込んでしまう。というと「しっかり抱くのであればむしろ良いのでは?」と思ってしまうが、抱き込むとエギが動かずにカンナが刺さらない、いわゆる横抱き状態になる。一旦こうなると強くアワセを入れても殆ど効果がなくなってしまうので、聞くことはせずにそれがアタリじゃなかったとしてもビシっと強くアワせてフッキングさせたい。

状況に合わせた釣り方


その後、数、サイズ共に前年ほどではないが、船中ポツポツとは釣れる状況。当日は朝のうち南東の風が吹いており、船の流され方によるものなのか前半はトモ側に分があった。時間経過と共に風向きは南西側に変わると、ミヨシ側でのヒットが多くなり、イカ先生も何度か連発。渋い時間帯では以下のような方法を駆使し、着実に釣果を伸ばした。

〇ロングステイ
海況的にエギが安定しない時、アオリイカの活性が低い時、小型の時はシャクリ後のロングステイが有効になりやすい。その点、アントラージュ3.0号は安定感に優れたエギのため、ロングステイもより効果的。今回最長ステイ時間が10秒というヒットもあった。「初心者ほどロングステイを意識したほうが釣果は伸びます」とイカ先生が話す中、隣に同船した秋田市在住の工藤さんは今回初釣行ながらシマノ「セフィアティップエギングSS R-S72ML-S」を使用し、同船者よりステイの時間が長めの攻め方で遜色ない釣果、というか狙ったかのようにナイスサイズを連発していた。

〇なかだるみでの拾い釣り
風、潮が止まり船が殆ど流れなくなる状況は、広範囲を探れることが強みのティップエギングにおいてはかなり釣りにくい。このような時は、ミヨシやトモの釣り座の人はサイド方向、胴の間の人は正面沖へキャストし、全体で広範囲を探ると良い。距離とラインが斜めになることで、着底するまで時間は掛かるが、オカッパリのように釣り人側から射程距離を広げられ、横の動きを付けられるメリットがある。

つい短くなりがちだが、ロングステイは有効
今回イカ先生とオソロで、ロングロッド「セフィアティップエギングSS R-S72ML-S」で好調だった工藤さん
イカ先生の中では男鹿の名物はなまはげでなくアオリイカらしい?w

初釣行ほどの良型爆釣とはならなかったが、それでも2桁以上の釣果を上げたイカ先生。今回も男鹿半島の魅力を味わい、リピート確定に違いない。

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釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

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「釣り東北WEB」の運営、取材、撮影、編集、映像制作をメインに行う。他、ワカサギの穴、トラウトステージといった東北で人気ジャンルの別冊を刊行。

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