宮城/編集部

東北のシロギス釣りといえば日本海側をイメージする方が大半でしょう。編集部もその1人。ところが昨年あたりから宮城、福島県を中心に爆発的にシロギスの釣果が増えてきているとのこと。昔から棲息していない魚種ではなかったけれど、個体数の少なさから日本海側のようにファミリーフィッシング向けではありませんでした。それがなんと今年はパックロッドに小型天ビンといったライトなスタイルでも釣果が上がっているとのこと。「これは狙わない手はない!」、さらにシロギスが安定して狙える北限探しということで宮城県にて実地調査をしてきました。
情報とエサを仕入れる
まずは身近な釣具店で情報を調査。訪れたのは松島町にある「釣りっこやタカハシ」。身近なファミリーフィッシングからエサ釣り、人気SWルアー、バス、ヘラなどを扱っている地域密着型の釣具店です。


話を聞けば、石巻、女川~仙南エリアまでと幅広いエリアで釣果が出ているとのこと。店からもほど近い野蒜海岸(東松島市)では波打ち際でも釣れているため、ちょい投げ釣りにもピッタリで、夏休みに入ったファミリー層にも人気が出てきているようです。
「早速、これから行ってみます!」ということで、アオイソメを500円分購入し、向かおうとしましたが、「今日は大雨の影響で濁っていて厳しいかもよ?」とのことですが…。
不安の中でのスタート
野蒜海岸に到着してみると、案の定ひどい濁り。とはいえ竿を出している人もいるし、可能性はなくもないかも? ということでタックルを準備。

ちょい投げタックルを用意し、選んだ仕掛けは当サイトでも紹介した、がまかつ「アッパーキャストジグ」。簡単にこの仕掛けを紹介すると、小型の天ビンで、パックロッドやルアータックルでも扱いやすい仕様になっています(※製品の紹介記事はコチラ!)。
天ビンの先には2~3本針のちょい投げ用仕掛けなら何でもマッチします。今回はがまかつ「ちょい投げリグ キス・ハゼ」、「ちょい投げ 五目」を選びました。


期待と不安の第1投! 波にミチ糸が引っ張られないようにロッドを立ててサビいてきます。アッパーキャストジグは水切れの良い流線型のシンカーのため、軽い引き抵抗でサビいてこれます。また感度の良いタックルと組み合わせれば、海底の砂紋や沈み物も手に取るように分かり、キスがいそうな狙いどころも判断しやすいように感じました。
しかし、この濁りではさすがに厳しいのか、アタリすらなく撤退となりました。
ポイントを転々とした先にパラダイス?
次に野蒜海岸近くの鳴瀬川河口周辺→大きく移動して女川港→追波川河口とポイントを転々としましたが、どこもアタリはなく、時間的に最後のポイントとなる石巻の渡波エリアにやってきました。

汽水の海跡湖の万石浦と海の接続部に当たる渡波港は水色もクリアで良さそう。始めに防波堤外側のサーフ帯に面したポイントからちょい投げで狙ってみます。するとその1投目でビビビッとシロギス特有のアタリをキャッチ! 上がってきたのは20cmクラスの本命シロギス! 始めからココにきていれば…タラレバを考えながら次キャストでも、その次のキャストでも同型をキャッチ! 噂に違わない宮城のシロギス事情を目の当たりにしたのです。


次に防波堤内向きを狙ってみました。海藻やらブロックやら沈み物も多く根掛かり覚悟でしたが、「アッパーキャストジグ」の根掛かり回避力にも助けられながら1投目で22cmクラスの良型をキャッチ! それから「え?本当に良いんですか?」というレベルで1投1匹で釣れるたのです。まだまだいけそうな感じも後ろ髪を引かれながらタイムアップ。

いやはや恐るべし宮城!ですよ。タイミングや海況的なこともあるかもしれませんが、この日のように釣れて、しかもちょい投げで釣れる範囲で楽しめるので、自信を持ってファミリーフィッシングにもオススメしたいです。まだまだ夏休みは始まったばかり! 是非夏の思い出に出かけてみてはいかがでしょうか?