青森の下北半島をメインフィールドに活動するエコギアプロスタッフの相内です。今回は盛期を迎える春~初夏にかけての青森ロックフィッシュ事情を紹介したいと思います。春〜初夏にかけての釣り場の状況は、水温上昇と共にベイトフィッシュが見られるようになり、海藻も生い茂るようになります。アイナメも越冬を終え、沖からも徐々に浅場へ差すようになり、活発に回遊します。
流れを見極めるのが重要
回遊個体が増えてくる時期に狙いを定めるとなった場合は、水通しの良いポイントがカギになります。ベイトフィッシュが流れに乗って出入りしたりするので、その流れを見つけて釣りをするのが効果的です。
ですが、ただ単に流れを見つけるのではなく、どこに流れがあるかが重要になります。例えばブレイクラインが絡むようなボトムや、ストラクチャーがあることで、そこに流れが当たることによって、変化が生まれます。そういった流れで生まれる変化を見つけると、より魚のキャッチ率が上がると思います。そのためタイドグラフを見て時間を定めたり、実際に釣り場に行きベイトフィッシュを目視できたりすると無駄な時間が減り、効率もアップするので自身が通うポイントで試してみて下さい。
広範囲を探るタックル
回遊で泳ぎ回るアイナメにはロングスピンタックルで広範囲を狙うのが効果的。 回遊に当たるとバタバタと連発することも多く、活性の高い魚を狙い撃つことができます。今ではトーナメントシーンでも多くの方がロングスピンを使用し、磯ロックでも使われるようになってきていますね。
参考までに私のタックルデータは次のようになります。ロッド:ノリーズオーシャン「ロックフィッシュボトム パワーオーシャンRPO94XXHS2」、リール:シマノ「ツインパワー4000XG」、ライン:PE0.6〜1号(状況により使い分ける)、リーダー:フロロカーボン12〜25Lb、シンカー:ジャングルジム「ビーンズシンカー」28〜56g、、フック:バリバス「ロックオンシリーズ」、ワーム:エコギア「グラスミノー」他…です。
ワームは小魚を意識したシルエットで攻めよう
春〜初夏シーズンを迎えるに当たり、エコギアの中でもオススメしたいワームが「グラスミノー」です。港内でもチラホラとベイトフィッシュが見えるようになり、アイナメの回遊個体も増えてくるので、小魚シルエットのグラスミノーが力を発揮します。シンプルなシャッドテールデザインで、テキサスリグやビフテキリグ、ジグヘッドリグとかなり相性が良いです。オススメサイズはMとLなので、現場のベイトフィッシュのサイズ感で選んでみて下さい。
また、カラーラインナップも沢山あるのでクリアウォーターからマッディウォーター、ローライト、ハイライトなど状況に合わせることも可能です。細身のフォルムのシャッドテールなのでピリピリとした微波動で、強過ぎることもなく、弱過ぎることもないのでアイナメを引き寄せることができます。
そして個人的に感じていることですが、リアクションなどで強いバイトを引き出しやすいのがグラスミノーの強味でもあると思います。通常のスイミングアクションでも十分効果的ですが、ジグヘッドリグでのシャクり上げや、重めのビフテキリグでボトムの当て感を強めに弾くことでよりグラスミノーの良さが引き出せると思いますので、是非試してみて下さい。
基本のリフト&フォールからリアクションを狙った釣り
次に前述したグラスミノーを例に釣り方を紹介したいと思います。ワームの紹介でもあった通り、ビフテキリグ(テキサスリグ含む)やジグヘッドリグとの相性が良いです。ロッドアクションでは大きめのリフト&フォールがメインになります。またフォールのさせ方としてフリーフォールやテンションフォールがあり、その時の魚からの反応をもとに変えてみるのがオススメです。
次にリールアクションはストップ&ゴーになります。リールを数回転させたら止めて着底させるというアクションになりますが、活性が高ければボトムから離した中層域までコールアップしてバイトしてきますので、魚の活性を確認するにはもってこいのアクションになります。またテンポも良いのでサーチ力もかなり高いです。これらのアクションをポイントのボトムや魚の状況に合わせてシンカーの重さを変えてスピードを上げたりして調整するとより良い魚をキャッチできます。
応用のアクションですが、ワームの紹介であったリアクションの釣りになります。単調なアクションではなく、スイミングのスピードを極端に上げ緩急を付けることで魚の捕食スイッチをONにし、本能的にバイトさせることができます。巻き上げの際に1、2回シャクリを入れたり、ボトムのストラクチャーにコンタクトした際に弾き上げたりすると不意にバイトしてきます。このリアクションの釣りは単調なアクションで食わせきれなかった魚に対して、強いバイトを引き出すことができるので是非試してみて下さい。
耐摩耗性が向上したラインで挑む
ここでひとつオススメ情報! 私がこの春から使用しているラインは、シマノから新しくリリースされた「ハードブル8+」になります。磯、漁港どちらでも使えるように扱いやすい0.8号200mをチョイスしてみました。このロックフィッシュゲームにおいてかなり重要視される耐摩耗性ですが、今回のハードブルは「Spectra」という防弾チョッキや船舶用ロープと強度が求められる物に使用されてる素材と同じ素材が使用されています。実際に磯での根越しのファイト、テトラ越しのベッコウゾイとのファイト、港内でのスロープ落ち込み際でのファイトをしましたが確実に安心感がありました。ファイト後の毛羽立ちが少なく確実に耐摩耗性は上がってるのを体感できました。
次にラインの張り具合ですが、実際に触ってみると思った以上に強さを感じます。使用してみたところ、パリッとしており張りが強いため、ラインの絡みが少なくトラブルレスに感じました。向かい風の中でロングキャストをし続けてもエアノットは一切なくガイドに絡むような印象もありません。キャストフィールはかなり良いです。おかげで集中してキープキャストできました。ロングスピンが主流にもなりつつあるシーンにおいてもトラブルレスなラインはかなり武器になると思いました。
ラインの素材自体が強化されることにより、今まで0.8号でやっていたロングスピンも0.6号で快適に釣りを展開できますし、ロックフィッシュシーンにおいて避けることのできないストラクチャーも、攻めやすくなるだけでアドバンテージはかなり大きいものになると思います。
総合的に見てロックフィッシュシーンにかなり向いてるラインだと感じました。補足で結束のしやすさも問題はなく、ギュッと締め込めるのでノット抜けなども心配ありませんでした。メーカーでも推奨してる通り、このラインであればベイトタックルでの使用でも全然問題ないというのは実感できます。そしてロングスピンだけでなく、ライトタックルでのフィネスなアプローチでも活躍してくれること間違いなしです。
これからの時期注意すべきこと
最後になりますが、これからは気温も高くなりコンクリートの上などは魚にとって灼熱になります。なのでリリースを前提とする場合はランディングネットの上に魚を置いてあげたり、濡らした地面や草むらの上など最低限の配慮をしていただけるとリリースした際の生存率も高くなります。磯場でも同様で潮だまりなどに入れてあげましょう。またライフジャケットは必ず着用し、ゴミのポイ捨てはせずに、釣り場を奇麗に保ち、気持ちよく釣りができる環境を作っていきましょう。