米代川サクラマス近況報告と今後の予想(4月17日)

急激に厳しい状況となった4月15日、狙いどころを絞りキャッチしたシマノフィールドテスターの佐藤文紀さん。詳しい記事、動画は近日公開予定

ここまでの状況

水況
サクラマスが解禁してから2週間以上が経った秋田県米代川。ここまでの状況をおさらいすると、解禁直後は3日前の降雨によって平水から一時1m以上増水したが、積雪量が少ない分、雪代がそれほど出ず一気に減水し、やや高水ながら釣りになる日が続いた。その後も降雨で一度増水したタイミングがあったものの、早くも2日後には釣りになるレベルまで回復。例年の積雪量なら同じ降雨と高気温であれば殆ど釣りにならないほど増水が長引くはずだが、釣果は別にしてこれほど釣りになる日が多い年も珍しいだろう。

二ツ井エリアの水色。かなり濁っているのが分かる

サクラマスの遡上量とサイズ
2~3月に先行解禁した日本海河川の好状況により、米代川への期待度も高まったが、ここまでの釣具店や協力者の情報を総合すると、釣れている数は昨年の半分以下という声が圧倒的に多い。ただ、サイズはすこぶる良く、解禁から1週間は60cm後半から70cmオーバーまでの太くコンディションの良いサクラマスが例年以上に釣れた。その後は50cmクラスも交じり始めているが、キャリアハイや夢の70cmオーバーの期待度は高い。

4月14~16日の状況

例年通り夜間から朝方にかけて上流部からの雪代が回って増水し、日中に減水する雪代周期を繰り返しているが、水位の割りには濁りがきつめの印象。具体的に水色は、雪代に若干茶色が混じったような感じで、白い泡も浮いており、雪代濁りというよりは湖のターンオーバーのようないかにも魚にとってはあまりよろしくない色をしている。その影響かサクラマスは底からじっと動かない印象で、コイ類も体調が悪いのか、表層に浮いて空気を吸うようなそぶりもある。実際、釣果情報をまとめても1日トータル5本前後とあまりパっとしない状況が続いている。おそらく1日200~300人の釣り人が繰り出していると思うので、キャッチ率は2~3%程といったところではないだろうか。

今後の予想「今週末は良さげ!」

そんな中16日午後からお湿り程度ながら雨が降り始め、17日午前現在も降っている。増水するほどではないが、濁りはさらに増したようだ。ただ、酸素量が増えたのか、白い泡は消えたので、これをきっかけにサクラマスの活性が上がってほしいところ。

さらに天気予報を見ると、19日、20日がいくらか低めの気温となっているので、ちょうど週末の20日、21日は濁りがいくらかマシになるはず。また、水の動きを誘発する潮汐も中潮で、満潮から下げの時間帯が絡む夕方に時合いが来ると予想するが、これいかに!?

注意! 釣る以前に大事なこと

河川の近くは水田が多く、農家では田植えの準備を始め、農道などは農作業の車両が往来も見られる。農道の無理な通行、付近への迷惑駐車は絶対に止めたい。

また、毎年のように起こっている水難事故にも気をつけよう。ウェーディングする場合は万が一転んでもすぐ起き上がれるよう膝上程度に留め、下流が深みの場所や溝系の岩盤帯を避ける。フロート系や膨張式のライフジャケットを装着するなど、未然、已然の安全対策を徹底して頂きたい。

ルール、マナーを守ってこそ、本当の価値ある1本となる

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釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

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「釣り東北WEB」の運営、取材、撮影、編集、映像制作をメインに行う。他、ワカサギの穴、トラウトステージといった東北で人気ジャンルの別冊を刊行。

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