青森/佐々木武
今や週末の船の予約が取りにくくなるほど超メジャーになった青森県下北沖のサクラマスジギング。本州では幻の魚と呼ばれるサクラマスが、状況の良い日に当たれば複数本釣れるフィールドとして定着してきました。例年であれば2月上旬~4月上旬頃まで狙えますが、水温やベイトフィッシュの動向により釣果はずれ込むこともあります。そんなサクラマスジギングに2月9日(金)、シーズン初チャレンジしてきたのでレポートさせて頂きます。
低水温の海域を目指して!
例年2月上旬の野牛漁港からのポイントは片道2時間圏内ですが、暖冬高水温の今シーズンは例年5~6度の海域が10℃前後と倍近く高いせいもあり、サクラマスの釣果はほぼないに等しい状況。ゆえに海水温が5度のエリアの北海道函館恵山沖へ片道3時間のロングクルージングとなりました。
暖冬といえども真冬の津軽海峡の風は冷たく朝方の気温はマイナス5度と防寒対策をしっかりとしないと、心身共に凍えてしまうほど。はやる気持ちを抑えながら3時間でポイントへ到着。目の前には恵山がそびえたち、周辺には約40~50艘の船団がひしめきあっていました。
お世話になった「第二十一勇栄丸」船長の話によると、この海域だけが5度前後で少し移動すると、すぐに6~7度と高くなっているので、サクラマスも集まりやすいのだとか。
基本はワンピッチワンジャーク
ポイントに着き早速メタルジグを選びますが、水深は60~70mと比較的浅いので、まずは160gからスタート。ボトムを取ると高確率でホッケやタラ、根魚が食ってくることが多いので、最初は中層の40mくらいまで沈めてからシャクりを開始します。
シャクりのパターンは基本的にはスローのワンピッチワンジャーク。すると10mほどシャクったところで早くもバイトがありヒット! 中層のバイトだったので少し期待はしましたが、見えてきたのは小さなスケトウダラ。このレンジにはスケトウダラも多く、サクラマスと混在しているとのこと。
気を取り直して再び中層の40~20mレンジを繰り返して狙います。すると周りのアングラーにポツポツとサクラマスがヒット。サイズは40~60cmとバラツキがありましたが銀鱗美しい魚体が船上に上がります。サクラマスは群れで行動することが多いので、誰かが釣れているタイミングは大チャンスなので、集中して狙いましょう。
基本的なスローのワンピッチワンジャークにハイピッチも交えながら狙っていると、30mラインで「ズンッ」という重みがありヒット。先ほどとは違う鋭い走りで本命確信だったので慎重にファイトをします。サクラマスは口に掛かってもバレやすいのですが、ファウルフックも多いので最後まで気が抜けません。そして、銀色のボディが見えてきてランディングしてもらい無事にシーズン初物をキャッチできました。
早い段階で1本釣ることができたので、更なる釣果を求めてシャクります。この日はボトム付近でもホッケやタラがうるさくなかったので、ボトムから狙っていたアングラーも居て、サクラマスを追加していました。私はボトムは取らずに40~20mを集中的に狙い、一番バイトが多かったのが30~20mレンジでした。
群れが濃いと思われる時は、20m前後の1stフォールでもバイトがありました。ただ、明確に「ガツガツ」とバイトがある割にはヒットに持ち込むことができなかったり、ヒットしてもバラシたりとかなりの取りこぼしもありました。最終的には、40cm前後から50cm後半クラス8本のサクラマスを釣ることができ、初戦としては大満足の釣果に恵まれました。
今回は本来の下北サクラマスポイントではないエリアでの釣りとなりましたが、この後、水温が下がり、例年のポイントで釣れてくれることを祈り、次回再びこの地を訪れたいと思います。