青森/佐々木武
釣り物が極端に少なくなる真冬の東北のフィッシングシーン。そんな中でも氷点下の極寒の状況でも熱くなれるのがメバリング! サイズも数釣りも楽しめるのが魅力で、天候が穏やかな週末のポイントはアングラーで溢れかえるほど。今回の取材ではティクトフィールドテスターの田村祐介氏と共に青森陸奥湾エリアで実釣。ジグ単によるメバリングを実釣を振り返りながら紹介したい。
無風といえども…
実釣は2024年1月中旬の比較的穏やかな日。ポイントの状況を把握すべく午後3時過ぎに現場に到着。準備をして釣り場に着くとほぼ無風だったが、時折吹く風は冷たく肌を突き刺すよう。
そして陽が傾くにつれて、益々寒くなり、氷点下3℃という気温になり、手がかじかみ自由が利かない状態に…。そんな中、付近をサーチすると、足下には海藻が生い茂るエリア、更には沈みケーソンもあり、メバルが定位する要素が沢山。ポイントを選ぶ時はメバルが隠れることができるストラクチャーが多い場所が釣果への近道となる。辺りが薄暗くなってきた午後4時過ぎより実釣を開始。
まずは防波堤の先端からやや内海側へタングステンジグヘッド1.5gをキャスト。釣り方はボトムメインでOKとのこと。始めに一旦ボトムを取り、ラインを張ってリグをリフトし、そのまま張らず緩めずのテンションフォールで誘うという至ってシンプルな釣り方。これを足下まで繰り返すのがセオリー。
バイトがなければキャストする方向を変えて狙う。すると陽が完全に落ち、ライトなしではワームチェンジが厳しい時間になったところで、この日初のバイトがありヒット!
小気味良い引きの正体は本命のメバルではなくアイナメ。冬の低水温期でもメバルの他にアイナメやクロソイなどが楽しませてくれる。
それから、しばらくして完全にボトム付近で再びバイトがありヒット! サイズは大きくはないが、ロッドが奇麗なカーブを描き、ゆっくりと寄せてくると、今度は本命のメバルが見れた。最後は抜き上げて無事にキャッチ! アベレージサイズのメバルが登場した。
ファットボディーメバル現る!
タングステンジグヘッドではややフォールが速いと感じた田村氏は、ノーマルジグヘッド1gへチェンジし、スローに狙うことにした。まづめの時間帯は回遊個体の可能性も高く、連続ヒットすることも珍しくはないとのこと。
それを裏付けるように間もなく同様の攻め方で再びヒット。今度はサイズが良く、根魚特有の根に張り付くようなファイト。周辺には海藻も多く、その海藻に巻かれて危うい場面もあったが、何とか主導権を取り返し無事にランディング。手にしたのはファットボディー良型の抱卵メバル。メバルの個体は年々減少しているので、撮影後は優しくリリース。
その後スローな釣り方でバイトもあり、アベレージサイズのメバル、クロソイをキャッチしたところで、あまりの寒さに撤収となった。
ライトゲームのメバリングはサイズを問わなければ、ほぼ通年狙えるアングラーにとっては最高のターゲット。末永く楽しむためにも最低限のキープに止め、極力リリースしたいものだ。また冬の東北の夜は想像以上に寒いので、防寒対策をしっかりとして楽しんでみよう。