秋田/編集部
秋田県八郎潟では結氷前にウキ釣りでワカサギを狙うスタイルはお馴染みだと思います。足下で沢山釣れている状況では手返しも良くこれでバッチリですが、もし延べ竿の届く範囲外にもっと濃い群れが居たら…と考えるとチョイ投げしかない! しかもアタリもちゃんと出したい! と、思い立った編集部。早速現場に直行しチャレンジ企画をスタートした。
八郎潟周辺の概要
八郎湖漁港周辺は足場が良くオススメのスポット
八郎潟では氷上穴釣りシーズンもさることながら、結氷前の延べ竿によるウキ釣りも盛んに楽しまれています。オカッパリの場合、東部承水路の八郎湖漁港(八郎潟町)が足場も良く、釣具店、コンビニも近いこともあり人気のポイントになっています。そして八郎潟と接続する船越水道(男鹿市、潟上市)の各漁港や、奥まった所にある江川漁港(潟上市)にまでワカサギの群れが入ります。
用意したタックル
アジングタックルにワカサギ仕掛けをセット
キャスティングもできて、願わくばワカサギの小さなアタリも出したい…とくれば、ライトゲームタックルと考えました。しかもライトゲームロッドなら多くのアングラーも持っていると思うので、是非参考にして挑戦してもらえたら嬉しいです。
参考までにロッドはラグゼ「宵姫 爽S63UL」、リールがシマノ「16ヴァンキッシュC2000HGS」、ラインがサンライン「鯵の糸」0・25号、ショックリーダー(30cm)はシーガー「R18フロロリミテッド」3Lbです。お気づきの方もいると思いますが、アジング用タックルをそのままゴッソリ流用です。
仕掛けは通常の胴突き5~7本針のワカサギ仕掛けで良いですが、八郎潟の場合は他のフィールドと比べると濁りがあるので、その中でもしっかりアピールできるような夜光、ケイムラ留めなどの仕掛けが有効となる場合が多くあります。オモリはロッドの適合ウエイトに応じて5g位を目安にセットしました。エサはとりあえず定番のベニサシを用意。
いざ、実釣へ!
実釣取材を行ったのは12月上旬の風も弱く良く晴れた日(↑ここ重要)のこと。季節柄、北西風が強く吹くため、そんな日にライトタックルを出してキャストするなんて…考えただけで過酷です(笑)。なので絶好の釣り日和を選んで釣行しました。
まず訪れたのは定番の八郎湖漁港。八郎潟釣具店でエサ・仕掛けを購入し状況を伺ってみると「今年は11月に入って1~2kgの釣果という日が多くありました。けれどここ直近では徐々に釣果が減ってきています」とのこと。「足下で釣果が振るわないのはむしろ好都合です!」と編集部はポイントにエントリー。
試しに足下に仕掛けを落として狙ってテクトロ(てくてく歩いてトローリング)するも反応は皆無。常連さんに話を聞いてみるも「今日だばさっぱり釣いねで!(今日はさっぱりつれません)」…らしいです。
お!釣れるじゃん!
足下がダメなので、ライトタックルの真骨頂!キャスティング! まずは底まで沈めて地形を探ります。どうやら底質はゴロタが所々に入っている様子で、いきなり根掛かり(汗)。オモリの上の針(仕掛けの一番下の針)だけロストしました。結果的にそれ以降はそのままの仕掛けで根掛かりがありませんでした。なのでオモリに近い針はゴロタを拾ってしまうので、最初からカットしても良さそうですね。
仕掛けを底まで沈めたらラインを張ってアタリを待ってみます。しばらくアタリはありません。やっぱり誘いを入れなきゃダメか? 次に竿先をシェイクして誘ってみます。うーん…仕掛けがどんどん手前に寄ってきます。広範囲に狙うならこの方法でも良さそうですが…。そこでなるべく仕掛けをその場から移動させないようにラインを張った状態から、わずかに竿先を緩め、これの繰り返しで誘っているとブルブルとアタリがきました! そぉーっとゆっくりリールを巻いてくるとダブルのワカサギでした。嬉しい♪
ブランクタッチをしていると、
よりアタリが分かりやすい
その後も同じ狙い方でワカサギを30匹程追加。残念ながら竿先がブルブルするアタリは、既にワカサギがエサを食って反転した時に出るアタリです。いわばもう針掛かりしてから出るアタリで、これでは「アタリを取ってアワせて掛ける」この釣りの醍醐味が半減です。なんとか微妙なアタリを取って掛けたいとろですが、竿先から水面までの距離があるため、わずかな風でも竿先がブレてしまい小さなアタリが分かりにくいのが難点です。かと言って竿先を寝せて水面までの距離を短くすることも考えましたが、仕掛けも寝過ぎるということであまり現実的ではありませんでした。「どうやってアタリえを取ってアワせるか?」これからのLTタックルワカサギの課題になりそうです。
江川漁港に移動
江川漁港もワカサギの群れが入る
八郎潟のワカサギがそろそろ海に落ち始めているという話をもらい、次に向かったポイントは汽水域の江川漁港。ここも足場が良いためお勧めのポイントです。係留している船も多いので、作業の邪魔にならないところにエントリーする、ロープに仕掛けを引っ掛けないなどの注意が必要です。
早速仕掛けを準備して、足下の水深はどのくらいあるのかと落としてみると…いきなり針数分の5匹のワカサギが連なりました(笑)。これはヤバい! その日の唐揚げ分をサクッとキープ! ここではライトタックルによるチョイ投げも必要とせず、あまりメリットに感じることはありませんでしたが、ロッドの長さが延べ竿に比べると圧倒的に短いため、魚の取り込み~針外し~再投入までの手返しが早かったように感じました。
これからの時期、八郎潟が凍って岸釣りができない時は船越水道周辺のポイントで楽しむのも良いですね! 是非、手軽に遊べるLTワカサギ釣りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?(バックNo.385より再掲)
釣果はその日食べる分だけを釣り、
美味しく頂きました♪
2024年1月下旬現在、八郎潟では結氷する気配がなく、まさに本稿のライトタックルワカサギがマッチするのではないでしょうか? 是非チャレンジしてみて下さい!