南三陸の釣りの魅力 第2回 南三陸釣り大会 “釣って・撮って” お魚マップ 開催!

令和7年11月1日から2日にかけて、南三陸・海のビジターセンターを本部会場として「第2回 南三陸釣り大会 “釣って”“撮って”みんなで作るお魚マップ」【主催:一般社団法人サスティナビリティセンター】が開催された。

撮影:Hiroto Yokota


日 時:2025年11月1日13時00分〜11月2日12時
開催場所:南三陸・海のビジターセンター(本部)
参加人数:49名

本大会主旨

撮影:Hiroto Yokota

本大会は、釣りを通じて南三陸町に生息する魚の多様性を知り、「また訪れたい」と思えるきっかけをつくることを目的としている。また、釣果写真を集めて「お魚マップ」を作成し、地域の海で出会える魚を可視化する「スナップショット調査」の役割も担う。志津川湾で出会える魚を可視化し、釣果データを蓄積・公開することで地域の自然環境への理解を深め、持続可能な釣り文化の醸成を目指す。

荒天を乗り越えた釣り実施までの対応

大会当日は天候の影響を大きく受けた。事前の予報では午前中が大雨、午後に回復する見込みだったため、前日17時に開催を決定。しかし当日は暴風・波浪警報が発令され、釣り開始を遅らせる判断が必要となった。
15時40分に警報が解除され、安全が確保できると判断した後、17時から釣りを開始。海の濁りは強かったものの、風や波は落ち着きを取り戻し、無事に競技が行われた。

多様な魚が姿を見せた大会結果

今回の大会では、種数部門・大物部門を合わせて191枚・37種の貴重な釣果データが集まり、この中にはネイチャーセンターが標本個体として必要としていたボラも含まれ、学術的にも有益な成果を得られた。
【種数部門】
受付写真:167枚 
総種数:37種

種類部門優勝者の魚

アイナメ、アサヒアナハゼ、ウグイ、ウミタナゴ、オウゴンムラソイ、オキタナゴ、カサゴ、キビレ、キュウセン、キリンアナハゼ、ギンポ、クサフグ、クロソイ、クロダイ、コモンフグ、サッパ、サビハゼ、ショウサイフグ、シロギス、スズメダイ、タケギンポ、チゴダラ、チダイ、トビヌメリ、ハオコゼ、ホシササノハベラ、ボラ、ホンベラ、マアジ、マアナゴ、マイワシ、マサバ、マハゼ、ムラソイ、メジナ、メバル、ヨロイメバル

種類部門入賞者 撮影:Hiroto Yokota

【大物部門】
受付写真:24枚 
総種数:9種

大物部門優勝魚

ウミタナゴ、オウゴンムラソイ、カサゴ、クサフグ、チゴダラ、マアナゴ、マイワシ、マサバ、ムラ
ソイ

大物部門入賞者 撮影:Hiroto Yokota

両部門合わせて191枚もの釣果写真が寄せられ、海の濁りが残るなかでも多様な生物の存在が明らかに。

【南三陸釣り大会賞】
対象魚:ボラ

ネイチャーセンターが標本個体として活用します。



多様な魚が確認されたことは、地域の生物多様性を把握する貴重な機会であり、参加者にとっても自然への理解を深める学びの場となった。

地域経済にも広がる好影響

1泊2日の開催形式にしたことで、町内の宿泊施設・飲食店・商店などを利用する参加者が増加。さらに釣り場下見のため、大会前に南三陸町を訪れる人も見られた。
釣り大会というコンテンツが地域全体の活性化につながる可能性を、改めて示す結果となった。

釣り教室(FTF)の様子 撮影:Hiroto Yokota

南三陸らしい“持続可能な釣り文化”へ

今回の大会は、南三陸町ネイチャーセンターの活動やその意義を広く市民に伝える良い機会になった。
今後も「里海里山ウィークス」の一環として、南三陸の自然の魅力を発信しながら、地域に根ざした持続可能な釣り文化の発展に寄与する大会として成長していくことが期待される。

WRITER

釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

記事一覧へ

「釣り東北WEB」の運営、取材、撮影、編集、映像制作をメインに行う。他、ワカサギの穴、トラウトステージといった東北で人気ジャンルの別冊を刊行。

株式会社 釣り東北社
〒010-1617 秋田市新屋松美ガ丘東町7の4
TEL 018-824-1590
https://tsuri-tohoku.com/

記事を探す

魚種から探す