三陸イカメタル渋い状況を打破せよ!

例年7月下旬頃から9月上旬くらいまで楽しめるのが近年大ブームとなっているスルメイカのイカメタル。スルメイカの漁獲量が年々減り、高級イカにもなるつつあるが三陸では堤防、船からのイカメタルで良い日に当たると3桁オーバー釣れるなど釣り人は年々増えている。今回はスルメイカイカメタルの渋い状況時の攻略法をご紹介します!


目次

  1. ◆イカ釣りは釣果ムラが多いが突然爆裂することも!◆
  2. ◆一度は経験したい激渋デー!?◆
  3. ◆救世主に助けられ!◆

◆イカ釣りは釣果ムラが多いが突然爆裂することも!◆

イカ類に限らず魚釣りは釣果ムラが多く、昨日までは釣れていたのに、釣れなかった日の翌日に爆釣したりと自然が相手だけに人間の思い通りにはいかない。そんな中イカ類は特にムラが多く、天気や潮汐、水温、水色などあらゆる気象条件で大きく釣果が変わる釣りの一つであることには違いない。スルメイカは特に月明かりによる影響を受けやすいとされていて、満月大潮の日は釣り辛いといわれている。が、満月大潮でも大釣りした人もいるので、やはり釣りは行ってみないと分からないというのが釣りだと思います。

 

◆一度は経験したい激渋デー!?◆

釣り人ならば誰でも毎回爆釣を味わいたいと思うのが当たり前ですよね。しかし現実はそんなに甘くはなく必ず渋い状況を経験します。その渋い状況に当たったからといって次回釣りに行くのをためらわないでください。実は渋い状況こそ釣りのレベルアップをする大チャンスなのです! 釣れないから諦めるのではなく手を変え品を変えて試行錯誤することで新しい発見があり、今まで考えもしなかったことで釣れることが多々あるからです。

8月下旬の某日、そんな激渋な日に遭遇しました。釣り人は岩手県釜石市「つり具オヤマ」店長の小山哲平さん。イカ釣り歴は長くイカメタル、堤防イカ釣りをこよなく愛するアングラー。数日前までは竿頭で100杯前後、厳しい日でも50杯くらいは釣れていましたが、前日はかなり渋く竿頭で35杯とか…。それでもやってみなければ分からないスタイルでチャレンジ。調子のいい日は明るい時間帯からポツポツ釣れ始まるのですが、この日は全くの無反応。

辺りは暗くなり集魚灯が点灯しいよいよ本番というタイミングでも誰の竿も曲がる事なく時間だけが経過します。それでも完全に暗くなってからようやくスルメイカからのコンタクトがありますが、なかなか乗りません。本来スルメイカの性格は非常に獰猛でバイトも大きいのですが、この日は機嫌が悪いのかアタるけど乗らず空アワセが続きます。そんな中小山さんが試したのがショートピッチのジギングスタイル。堤防スルメイカを経験したことのある方はご存じだと思いますが、スルメイカは意外にも速い動きにも反応し釣れます。エギやフラワー、マグナムといったルアーをガンガンシャクっても普通に釣れるので、本来の誘って待つスタイルは勿論、速く誘ってみるのも攻略法の一つです。この日は活性が低いのかアタっても乗らないのはスルメイカがメタル&ドロッパーに触ってすぐに離しているからで、ワンピッチのシャクりの場合、シャクって次のシャクりになるまでの間に触っていてシャクリがアワセになるというイメージだと思います。小山さんはこのシャクりを一定のリズムで行うのではなく、イレギュラーに速くしたり遅くしたりと強弱をつけて誘うことで少しずつ釣果を伸ばしていました。

◆救世主に助けられ!◆

ポツポツと釣果を伸ばす小山さんですが、本来の三陸沖ポテンシャルは発揮されずに相変わらず渋い状況。数が釣れるときは釣れるレンジが一定で、例えば釣れるレンジが水深70mの50m付近という状況であれば、そこを集中的に狙って釣ることができ数釣りができますが、この日は底付近だったり、はたまた20m付近だったり釣れるレンジがバラバラでした。探るレンジが増える分、手返しも悪く数が伸びない要因になります。そして、実釣開始の船長のアナウンスで聞こえた声が「最近は青のプラヅノが良くアタリます」。

それを裏返すかのようにこの日は釣れるのが殆ど青のプラヅノ。試しに筆者は赤のプラヅノを試しましたが全くの無反応。エリア、タイミングにより釣れるカラーが大きく異なるのもスルメイカの特徴なのだとか。釣りは奥が深くて難しいのですが、あまり難しく考えると釣れないサイクルに陥りやすいのでほどほどに考えましょう。

今回は激渋の三陸スルメイカをご紹介しましたが、この後9月中旬頃までシーズンは続き、サイズはどんどんアップしていきます。まだまだ残暑が厳しい時期でもあるので、夜は涼みがてらイカメタルを堪能してみてはいかがでしょうか!

WRITER

佐々木武

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秋田県秋田市出身50歳。本誌時代よりの連載「わっぱが何でも釣り特捜隊」シリーズの隊員Tとしてもお馴染み。下手っぴながら色々な釣りにチャレンジしており、釣りの楽しさを伝えようと日々模索している。
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