
令和7年2月15日(土)、岩手県岩洞湖にて「上州屋&VARIVAS CUP岩洞湖氷上ワカサギ釣り大会シングル」【主催:上州屋 共催:バリバス】が40名の凄腕ワカサギ釣り師40名を集めて開催された。
2月病に立ち向かった40名の選手
ご存じの通り今シーズンの岩洞湖は氷上解禁が例年より大幅に遅れ、2月6日に解禁。例年なら解禁数日間は500匹以上の好釣果があちこちで聞かれるが、今年は解禁日に数人いた程度。その後も竿頭で300匹いくかどうかと、食いが渋い状況が続いた。まさに解禁から「居ても食わない」、いわゆる2月病が既に始まっており、大会当日も事前から厳しい展開が予想された。しかし、逆に凄腕ワカサギ釣り師がどのような戦略を立てるのか見ものとなった。



大会の釣り場は、水深20mを超えるような深場がメインとなる堰堤付近で、予選用、決勝用の2エリアに分け、釣ったワカサギの匹数で競技。基本的に、まだ薄明るい朝一は浅場に回遊する高活性な群れ狙い、陽が上がってからはワカサギの群れが抜けにくい深場狙いというのがポイント選びのセオリーとなるが、その日の天候、湖流、気圧などによって変わる。また、深場にいるワカサギのほうが素直に口を使ってくれる状況でも、手返し面で浅場優位となる可能性もある。というようなことや前日までのプラクティス、情報などを考慮し、浅場、深場どちらを狙うか、選手たちは予選、決勝共に悩んでいる様子だった。






朝まづめ効果が残る時間帯の予選(6:00~9:00)では、水深14mの比較的浅場ポイントを狙った選手達が好釣果を得て、11名が決勝へ進出。予選の後半には浅場の群れが抜け始めたということで、その後の決勝(10:00~12:30)では、それよりもやや深い18~20mの水深を狙う選手が多い中、通称「A看板」の水深16mラインを狙った佐々木重雄選手が43匹の釣果で優勝。2位は、予選とほぼ同じ水深20mラインを狙った神坂正人選手が40匹の釣果、3位は水深18mラインを狙った佐藤一也選手が36匹の釣果で入賞した。やはり2月病ということで、上位3選手が狙ったタナはいずれもベタ底で、低活性なワカサギを1匹1匹大事に釣って釣果を伸ばした。







上位から学ぶ「2月病対策」
好釣果を得た上位入賞者の中で共通する戦略をまとめると、以下の通りになる。
・朝一~8時は水深14m前後の浅場を狙う
・エサはサシを1/3~1/4の極小カット
・9時以降は水深16~20m、ベタ底狙い(オモリを底から5cm前後浮かす)
・寄せエサのブドウムシを付ける
・誘いは小さめ(5cm程度の幅)で、止めの時間を長くする
また、当日はレベルアップしたい選手のために、バリバスワカサギフィールドテスター・浅沼貴博、澤口信両氏によるデモンストレーションも行われた。両氏のポイントは、水深28mという岩洞湖の最深部で、ワカサギの群れは底から2~3m浮いている状況。上位入賞者とはまた異なる戦略で好釣果を得ていたが、こちらはまた別な記事、動画で紹介したい。

