マスナタ釣法限定コンペ
令和6年8月25日(日)、青森県階上町さかした釣具店の主催による、「2024ヒラメコンペ」が開催された。当大会では伝統のマスナタ釣法に限定し、釣り上げたヒラメの総重量によって順位が競われた。
総勢34名の参加者は日の出時刻と同時に受付に並び、抽選で7艘の船と釣り座が決定した。
AM6:00を迎え各船頭は実績ポイントに船を進め、いよいよ大会がスタートとなった。
第五浩丸
編集部は坂下利助船長が操舵する「第五浩丸」に乗船し、納竿となるPM1:00まで船上取材を行った。
坂下船長によると、この日は潮の流れが速く、こまめに底を取りながらいかにマスナタを躍らせて誘いを掛けられるかが勝負の分かれ目になりそうとのこと。また、満潮の潮止まりとなるAM7:00頃に時合いが訪れるかもしれないと予想を立ててくれた。
そして最初のヒットはAM6:30過ぎ。ロッドが海中に引き込まれそうな曲がりを見せたが、姿を現したのは本命のヒラメではなく45cmクラスのイナダだった。その後もヒラメからの反応がなかったためポイントを移動。階上沖の南東方向に延びる大きなカケ上がりに沿いの好ポイントでリスタート。
時合い到来!
AM7:05 移動直後の1投目、30cm前後の小型ながらもヒラメが掛かった。そこから約30分の間に、船上合計で7枚のヒラメが姿を現した。サイズこそ59cm止まりだったが、マゾイ交じりで一気に盛り上がりを見せた。
やがて時合いが終了したのか、AM8:00まではアタリすらない状態となった。結果的に坂下船長の予感が的中したのだが、これも長年の経験と実績の積み重ねからくるデータなのだろう。
ウネリ&風の中で…
その後は時折マゾイ、アイナメ、イナダ、ワラサなどのゲストが掛かるものの、ヒラメはなかなか思うように釣れてくれなかった。
ヒラメらしきアタリはあるものの、フッキングに至らないパターンが多いようで、スパッと食い千切られた冷凍イワシの姿が何度も目に入った。
そんな中で迎えたAM10:25、この船の竿頭となった松橋氏(八戸市)のロッドに絶好の手応えが伝わってきた。バラさないよう慎重に引き寄せたのは、船上最大の61cmとなるヒラメだった。
その後も移動を繰り返しながら誘いを掛けるも、潮の流れが一層速くなり、しかも風の方向が沖から強く吹き付けるようになった。その影響で徐々にウネリが大きくなって釣り難い…。
マスナタ釣法ではロッドアクションでナタを大きく泳がせることができて、ヒラメに誘いを掛けられるのだが、潮が速かったため他の同船者との上げ降ろしやアクションのタイミングの違いで、オマツリが発生しやすい状況となっていた。他の船でも同じ状態のようで、納竿を30分早めた沖上がりとなった。
検量所
検量所&表彰式会場となる追越漁港に帰着すると、既に多くの選手がヒラメを持ち込んで検量を行っていた。
今大会の詳細はさかした釣具店のサイトでご確認下さい。
上位入賞者
【最終結果】(敬称略)
優 勝 10.5kg 阿部 典彦 (盛岡市)
第2位 10.4kg 吉田 明彦 (十和田市)
第3位 10.1kg 新毛啓一郎 (二戸市)
大物賞 68cm 2.9kg 川村 新一(五戸町)
外道賞 ワラサ 3.8kg 川村 新一(五戸町)
多獲賞 ヒラメ8枚 新毛啓一郎 (二戸市)