サバ回避で釣果アップ!先進タックルで釣り分けるイカメタル

文/編集部、協力・写真/澤口信(バリバスフィールドスタッフ)

今、東北ではスルメイカ、ケンサキイカ狙いのイカメタルゲームが熱を帯びています。爆釣の話やサバが邪魔して釣れにくかった…など目まぐるしく状況は変わっています。ここで出たサバ問題。もしサバを除けてイカだけを選んで釣ることができたなら…。そんな悩みを解決するヒントをエキスパート澤口信さん(バリバスフィールドテスター)に聞いてみました。

サバが釣れてなにがいけないのか?

まずは、そこですよね。経験者ならご存知だとは思いますが、サバがヒットしたら横走りされてオマツリして同船者に迷惑をかけてしまう。船に上げたら高速振動で仕掛けがグチャグチャ。運良く仕掛けが解けてもキンクして感度が落ちる、使い物にならない。仕掛けを結び直すタイムロス…。

などなどデメリットを挙げればきりがないですね。食べて美味しいのはメリットかもしれませんが、皆さんイカ釣りに来ているので、そこは眼中にないでしょう。

そんなデメリットだらけのサバは極力避けて効率よくイカに集中したいものです。エキスパートの澤口さんは「ある程度サバを避けることが可能ですよ」と話します。その秘密を実釣を振り返りながら探ってみましょう。

7月下旬。岩手県宮古沖での実釣ケース

この日は「こうしん丸」にて岩手県宮古沖に繰り出しました。水深30mラインでアンカーを降ろし実釣スタート。まだ陽が出て明るい時間帯はアタリすらなく時合い待ちの状況。

そして漁火が灯るとボトム中心にポロポロとムギイカ(スルメイカ)が釣れ始めました。この時のタックルはやや張りの強いロッド・クレイジーオーシャン「オーシャンスピアSG45C」。強めのアクションを好むスルメに対して積極的に誘いを掛ける狙いでの選択です。仕掛けはメタルスッテに同「メタラーTG(カラー/王道)」15号、中間スッテに同「ハードパンチャーV(カラー/蛍光ピンク)」1.8号、上部に「サンドバッカーV(カラー/王道)」1.8号をセットしました。カラー選択に関しての考え方は過去記事([イカメタル]釣果UPの秘訣!俺が大事にする5箇条)を参考に。

ボトムでスルメイカの反応を拾った
サバが居ない時間帯は積極的に誘っていく

誘い方は着底からピッピッピッと3~4回と細かいシャクリ巻きを入れた後にステイ3秒間。これを2セット繰り返しアタリがなければ再フォールし仕掛けを入れ直します。スルメはとにかく動いているものに反応が良いため、それを考慮してステイは短めにしています。

ポロポロと拾い釣りをしていると次第に反応が薄くなります。そこでメタルスッテのカラーをキャンディーカラーにチェンジするとまたアタリが出てきます。やはりイカに馴れさせるのは良くないようで、カラーチェンジが非常に有効だと再認識したそうです。

ポツリポツリとボトムで反応が出始めました

いよいよヤツらの襲来!

カラーローテーションで上手く拾えているし、さぁこれから数を伸ばすぞ!といったところで、サバがやってきたのです。澤口さんは「サバとイカのアタリを見極めるのが最善の策」と言います。では実際にどう見極めるのでしょうか?

アタリの違いを明確に出すために澤口さんがまず行ったことは、張りの強いロッドから軟調子でフォール中のバイトを拾いやすい「OWMT エキスパートチューン フォールエディション」に換えたことです。

サバとイカのアタリを見極めるのが最善の策
ダブルでキャッチ!

そしてアクションを1ピッチでグーッと持ち上げてからジワーっとフォールさせるアクションに変えて、フォール中に全集中してアタリを見極めるというもの。サバであればパンッと叩くようなバイトに対し、イカであればグゥーッと引き込むようなバイトが多くなります。それを見極めてイカのバイトだけにアワせていくと、ある程度釣り分けができるそうです。

ライン感度も重視してよりクリアな情報を得る

経験を積めばアタリの違いが分かってきますが、より鮮明に捉えるにはロッドしかりラインも重要なファクターです。この日使用したラインはVARIVAS「アバ二イカメタル MAXPOWER X9」0.6号 にショックリーダーとして 同「アバニイカメタル ショックリーダーエステル」3号の選択。

ラインも感度を左右する大きな要因となる

このメインラインの特徴をおさらいするとVertical Braid工法、すなわちPEの縦編み構造の恩恵で、直進性が上がり、さらに3%台という超低伸度で糸フケも少なく小型のイカのアタリをも捉える高感度があります。詳細は過去記事([イカメタル]釣果UPの秘訣!俺が大事にする5箇条)を参考に。

渋い状況でもなんとかキャッチできました!
トータル35杯の釣果

そして実釣も終盤、渋いながらもポツリポツリの拾い釣りでトータル35杯の釣果でフィニッシュ! これもサバのヒットによるライン、仕掛けトラブルが皆無だったからこそだといいます。直近の海水温が高く、まだまだサバ禍が続くと思われます。タックルの性能+経験値でサバのアタリをある程度回避できるまで今のタックルは進化してきました。是非、参考にしてみて下さい。

タックルDATA

メインラインは漁火を焚いても見やすいカラーリング
スッテカラーはローテーションさせていく

【ロッド①】クレイジーオーシャン「オーシャンスピアSG45C」
【ロッド②】同「OWMT エキスパートチューン フォールエディション」
【リール】シマノ「バルケッタ150DH-HG
【ライン】VARIVAS「アバ二イカメタル MAXPOWER X9」0.6号
【リーダー】 同「アバニイカメタル ショックリーダーエステル」3号
【仕掛け】クレイジーオーシャン「COイカメタル仕掛けハイテンション2段」
【スッテ】同「メタラー」15号、「サンドバッカーV」、「ハードパンチャーV」1.8号

取材協力/VARIVAS

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釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

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