イカの当たり年!
今年の太平洋側はイカの当たり年となってます。6月は宮城~福島にかけて、大型のアオリイカやコウイカ、シリヤケイカが良く釣れていました。これまであまり釣果が聞こえてこなかったエリアだっただけに、その人気ぶりは特筆ものでした。
また、7月に入ると岩手県の三陸沖のみならず、沿岸の各港湾などでケンサキイカ、ムギイカ(小型のスルメイカ)が活況を呈しており、日没前の時間帯には大勢のアングラーがポイントに足を運んでいます。
好釣果の裏で…
そんな嬉しいニュースが聞こえてくる一方で、釣り座となっている港湾や防波堤における「イカ墨跡」が問題となっています。
イカの種類によって吐き出す墨の量に違いがありますが、時合いを迎えてバンバン釣れ続けると、手返し良くイカをカンナから外し、すぐにエギやフラワーなどをキャストしたくなるのが釣り人の心理というものでしょう。
問題なのはこの手返しの際に吐き出される墨が、足下にある岸壁や防波堤のコンクリートを汚してしまうこと。特にこれまで大量の墨を吐くコウイカ類の「爆釣」を経験していない、宮城~福島エリアにかけては、漁業関係者からクレームが入っている場所もあり、釣り人のマナーが問われている状況です。
また三陸沿岸の各港湾では、イカ釣りがナイトゲーム中心という特徴を悪用し、停泊中の船舶に乗り込んでイカを狙い、船上に墨跡を残したまま去っていくアングラーまで存在しているようです。
このような行為は言語道断、決して許されることではありません。たった一部の無責任な行動により、全く関係のない釣り人全体までもが悪く評価されてしまう可能性があります。さらには、このような事態の終息が見えないようであれば、「立入禁止」「釣り禁止」という悲しい事態に発展しかねないことを頭に入れなければなりません。
アオリイカシーズンも近い
8月に入ると日本海側でアオリイカの仔イカが姿を見せ始めます。エギをボトムまで沈めなくてもイカの動きや反応を視認できる「サイトエギング」が有効となります。
9月上旬まではこの「サイトエギング」で数釣りを楽しむことができるため、近年は爆発的な人気となっており、各ポイントにはエギンガーがズラリと並び、後からエントリーしたのでは入る隙間がないこともしばしば…。
そんなアオリイカは同じポイントで釣れ続くことも多くなりますが、小型サイズであっても粘り気のある墨を大量に吐き出します。従って、前述のような「墨跡」問題が発生する確率が非常に高くなると危惧されます。
食べて美味しいだけに、数釣りをした際にお裾分けしても喜ばれるのがイカ。だからと言って、漁業関係者の迷惑となるような「墨跡」を残すことが許されるわけではありません。
弊社からの提案としては、「墨跡」対策としてザル付きの大型プラスチックトレーなどを持参し、イカが釣れる度にトレーの上に置くようにすると、墨を吐かれても足下を汚さないという効果があります。また、水汲みバケツを必ず持参し、万が一、墨が付いてしまった場合、乾燥しないうちに海水で洗い流すことをオススメします。
ゲーム性も高く、食材としても優秀で貴重なターゲットであるイカ釣りを、マナーの悪さで失うことだけは避けたいものです。是非とも「墨跡」対策を実施し、その楽しみを長く共有しましょう!