20年以上の歴史。「第19回鳥海山やわた前ノ川釣り大会」再会を願い一旦閉幕

19回目となる今大会に集った参加者、大会関係者で記念撮影

令和6年5月26日(日)、山形県酒田市升田前ノ川にて「第19回鳥海山やわた前ノ川釣り大会」【主催:八幡地域観光物産事業実行委員会、主管:鳥海山やわた前ノ川釣り大会実行委員会、共催:酒田市、升田区自治会、日向荒瀬漁業協同組合、鳥海山やわた観光㈱、NPO法人美しい庄内、協賛:㈱上州屋、㈱オーナーばり、マルキユー㈱、クレハ合繊㈱】が開催されました。

40cmを超えるイワナの大物が釣れ、普段会えないような複数の釣り具メーカー社長が集まり、見たことがないくらいの豪華な賞品が揃うなど、サプライズ目白押しの類稀な大会。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの開催となり、多くのファミリーや常連の参加者が集い、和気藹々とした雰囲気の中で行われました。

過去最高の素晴らしい天候に恵まれた

大会の意義とこれまでの歩み

鳥海山の景色や豊かさに魅せられ、横浜から50年以上通い続けた福田伴男真子夫妻がこの大会の発起人であり、大会顧問としてこれまで支えてきました。そもそも大会ができた発端は、尊い鳥海山の美しさを残そうとスキー場開発に反対した前八幡町の後藤孝司元町長と福田夫妻の想いが一致し、鳥海山の本当の魅力を多くの人に体感してもらえるイベントとして始まりました。

その夫妻が大会を通じて築いた絆や地域との交流は計り知れない価値があります。また、福田夫妻と縁のある釣り具メーカーの社長らも鳥海山の景色、恵みや地元の人たちのあたたかさに触れ、癒しを求めて関東、関西から毎年駆けつけていました。

また、一般の参加者もしかり。今回、中にはこの大会に出ることを生きがいに半年の闘病生活を乗り切ったという方もいらっしゃいました。

それが一旦終わってしまう寂しさは、参加者、関係者全員に共通するものでしょう。

地元八幡町・後藤孝司元町長夫妻(左)と、約600km離れた横浜からこれまで1000回以上鳥海山に通った福田伴男・真子夫妻(右)。お互い誰よりも鳥海山を愛している

最後に最高のプレゼント

例年は雨や厚い雲に覆われ、鳥海山が見えないことが多いのですが、今回はその景色をとっておいたかのように晴れ渡り、鳥海山もくっきりと見える過去最高の素晴らしい天気に恵まれました。また、水温が程よく上がったことでヤマメの活性が高く、イワナと共に多くのヤマメが釣れました。

表彰式は八幡タウンセンター交流ホールにて行われ、総合の部では1位から5位、親子の部では1位、チビッコ賞(小学生以下)は1位、大物賞(1匹の全長)も1位が表彰され、その他、とび賞などの特別賞も授与されました。

大会結果総合の部トップ10の成績(敬称略)
親子ペアの部などの成績(敬称略)

大会の再開、再会を誓って…

今回の大会をもって一旦終了となることが発表され、多くの参加者からは惜しむ声と復活を望む声が上がっています。地域の交流とつながりを深めるこの大会が再び開催されることを、多くの人々が期待しています。

編集部自身も今大会を取材して約25年になります。今回の閉会式では、初期当時のスライドが流れ、逝去された来賓の方や、私自身を含めて若かった頃の姿に時の移ろい、継続する貴重さを感じますが、鳥海山の美しさや雄大さは当時と何も変わりません。普遍、不変の尊さと難しさ。今大会を通じて、多くの人々が鳥海山と地域の本当の魅力に触れる機会が今後も続くことを願うばかりです。

またこの素晴らしい景色の下で、皆さんと会いたいですね…

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釣り東北WEB編集部

株式会社釣り東北社

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「釣り東北WEB」の運営、取材、撮影、編集、映像制作をメインに行う。他、ワカサギの穴、トラウトステージといった東北で人気ジャンルの別冊を刊行。

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