秋田渓流トラウト一部河川で解禁!バリバスPEラインの恩恵

秋田/佐藤浩二

タックルの準備やチョイスを考える上で、一番悩むこととなるのがラインである。ロッドとリールを介し、ルアーを繋ぐ、全てにおいてラインがなければ釣りは成立しない。今回、シーズン最初の秋田県渓流釣り解禁日に、私はバリバス「スーパートラウト アドバンスダブルクロスPEX8」0.6号で臨むことにした。

当日は里のオープンな流域で風が常に強く、時おり冷たい雨、霙が交る空模様。雪代はまだ始まってはいないが水温は想定の通り低水温。まずは手堅く1匹を…と思い、ミノーをキャストする。強風下の中、このラインが持つコシ(張り)が風の影響を抑えてくれる。

今季注目のバリバス「スーパートラウト アドバンス ダブルクロスPEX8」
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渓流におけるPEのデメリットとは?

PEといえば特有のしなやかさが風の影響を受けやすく、ラインが煽らててスラッグを生じさせたままルアーが飛ぶデメリットもある。そうなると定めたポイントへの着水もままならず、また余計に放出されたラインは着水からの立ち上がりまでのアクションへの移行までタイムロスになる。どうしても付きまとうPE特有のジレンマに悩まされる。同様に着水してからもアップ・ダウンストリームではいざ知れず、クロスストリームでのシーンでは、流れの抵抗を受けてカーブを描きながらミノーがドラグ抵抗を受けつつ狙ったポイントを通でないジレンマも数多経験してきた。
 今までは魚の活性や、通した所がたまたま良かったという結果オーライ的な場面で助けられたシーンもあったが、今回のこのラインの高比重、そしてコシは、風、流れ、空気抵抗と水流抵抗に左右されることが少なく、自分が狙ったトレースで空と水を通すことができる、会心の釣りを実現してくれると…使ってみて感嘆した。
 こう書くとPEとしての繊細さは? と、イメージされる諸兄もいるかと思う。ラインの個性として私が思ったのが「出しゃばらない」素直にアングラーのロッドワークに、引くでもない出るでもない、常にフラットでレスポンスに従ってくれる。それはルアー操作で最も重要なことだ。
 最初にヒットした手のひらサイズの小さなヤマメの挙動を手元に伝える役割では、終始情報を余すことなく伝え、そして今回、野生化したレインボーであるが尺となるとなかなかの抵抗(ファイト)を目論む相手に対しても滑らかで柔軟に追随する、繊細かつストロングという二面性を兼ね備えたラインであると感じた。

小さいながらもヤマメが遊んでくれた

ラインカラーの視認性も魅力

 2日目は初日とうって変わっての快晴。この日は小さなヤマメばかりのコンタクトしか叶わなかった。天候が目まぐるしく変わる自然の状況でラインを把握する視認性は重要。今回はライトグリーンカラーを使用したが、釣り場での光量シーンでハイビスオレンジも選択できるのも魅力(特に筆者が使用する偏光グラスでもこのカラーのラインの存在感が捉えらるので)。水色では視認性もだが、時には水色に馴染ませたい(クリアグリーン、ジンブルー、マッディなど)フィールドに合ったライン(カラー)選択も戦術の一つに成り得るだろう。今季はこのラインが伝えてくれるドラマに期待をしながら渓を歩きたいと思う。

今回使用したリーダーはナイロン、フロロカーボン。状況によって使い分けたい。またライントリートメントも必携である
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